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ダニアレルギー対策!換気しやすくなるリフォームで快適な秋を

2019.08.29


虫刺されの多い夏も少しずつ終わりに近づこうとしていますが、これからの季節に注意しなければならない虫が“ダニ”です。実は、ダニによる被害は虫刺されのみでなく、その糞や死骸が原因となり“ダニアレルギー”になることがあるんです。鼻がムズムズしたり、くしゃみが止まらなくなって「秋花粉の花粉症かな?」と思ったときには花粉症以外にも“ダニアレルギー”を疑ってみてもよいかもしれませんね。今回はこれからの季節に向けた日常で簡単にできるダニアレルギーの予防方法と住まいづくりについてご紹介します。

秋になるとダニアレルギーが増加


秋になると発症しやすいアレルギーがあるのをご存知でしょうか。秋でアレルギーといえばブタクサやヨモギの花粉症をイメージする方も多いかと思いますが、実は秋に発生しやすいアレルギーとして“ダニアレルギー”があります。ダニといえば夏になると増える蚊に次いで虫刺されが多いイメージがありますが、ダニアレルギーはこの増殖したダニの糞や死骸によって発症するアレルギーです。

家庭内で発生するダニは湿度と気温の上昇する5月頃から小さいダニが増殖し始め、小さいダニが増殖しきった7月~9月に小さいダニを餌とする大きなダニが増殖し、秋になり乾燥すると増殖しきったダニの糞や死骸が舞い上がることでアレルギーの原因となります。暖房を常につけているご家庭では冬でもダニが発生しているのだそう……。

他の虫と違い、目に見えにくいサイズであることから油断しやすく、刺されてしまってから初めて意識するかもしれません。オスメスが1匹ずついれば4か月後には約450万匹まで増えるという驚異の繁殖力を持つダニのうち、屋内にいる1~3割が人を刺すダニで、7~9割が人を刺さない小さなダニだそう。つまり、例え刺される可能性が少ないとしてもダニアレルギーになることは十分に考えられるのです。

湿度が下がってアレルギーになりやすい季節となる前に、今いるダニを退治&アレルゲンの除去をしてダニアレルギーを防ぎましょう。

ダニアレルギーを防ぐ生活習慣へ


ダニアレルギーを防ぐには、ダニが繁殖しにくい状態とすること、ダニの糞や死骸をできるだけ取り除くことが対策のポイントです。ダニの駆除剤を使用する場合にも、アレルゲンとなる死骸や糞は残ってしまいますので、これらの対策と合わせて行うことが必要と言えます。

ダニは主に温度が20~30℃、湿度60~80%と高温多湿の場所を好み、なおかつダニのエサとなる人の髪の毛や皮脂がある場所で増えるのだそう。外気温だけでいえば5月~9月頃がピークになりますが、暖房や加湿器が普及したことにより近年は冬でもダニが発生します。ここ30年で屋内ダニの数は3倍になったともいわれているのです。

それでは人間にとって快適な環境を保ちつつ、ダニアレルギーを防ぐにはどうしたら良いのでしょうか。

布団やカーペットの天日干しでダニを駆除
布団やカーペットなどダニのエサとなる髪の毛や皮脂がつく場所は、人の汗で湿気も溜まりやすく、ダニにとって繁殖しやすい場所です。こまめに天日干しをして湿気が溜まるのを防ぎましょう。最近は大分知られるようになってきましたが、布団やカーペットなどを干した時に布団叩きで強く叩くのもNG。布を傷めるだけでなく、ダニの死骸や糞を砕いて部屋内で舞いやすくしてしまうため、強くたたかず撫でるように表面の汚れを払うようにしましょう。

洗えない布製品に注意!ダニの温床になってしまうかも
カーテンやソファーなどなかなか洗うことが難しいものは、ダニがつきにくい防ダニ効果があるものや革製の物を使用すると効果的です。ソファーは布団と同じく髪の毛や皮脂がつきやすく、カーテンは窓際の湿気を吸って湿度が高い状態になりやすいため、元々予防効果が高いものを使用する方が手間をかけずにダニ予防ができます。

畳×カーペットは相性が悪いって知っていますか?
和室におしゃれなカーペットを敷くと雰囲気が変わってインテリアの幅も広がりますが、畳にカーペットを敷くのは通気性の面で相性が悪いためおすすめできません。畳はもともと通気性がよく、部屋の調湿効果があります。一方のカーペットはフローリングの上に敷き、冷たさを抑えることが目的の物です。そのため、畳の上にカーペットを敷いてしまうと、畳が吸った湿気がカーペットの下に溜まってしまい、ダニが発生しやすくなってしまうのです。基本的には畳の上にカーペットは敷かず、敷く場合には除湿器を使ったり定期的にカーペットを干すなど湿気が溜まらないような工夫をしましょう。

ダニ除けスプレー&掃除機でアレルゲンを徹底除去
ダニが繁殖しにくい環境づくりをしたら、掃除機でアレルゲンとなるダニの糞や死骸を取り除きます。床だけでなく、クローゼットや押し入れの中、布団、クッションなど布製品や布製品を入れている場所は一通り掃除機をかけます。寒くなってくると衣替えの時期になりますが、押し入れに半年入れっぱなしだった衣類は湿気をすってダニの温床となっているかもしれません。着る前に一度洗濯をしましょう。

掃除機をかけ終わった場所にはダニが新たに発生しないよう、ダニ除けスプレーをしておくとさらなる予防効果が期待できます。

換気しやすい家づくりがダニアレルギー対策には効果的


すぐにできる対策方法については前述しましたが、ダニアレルギーの対策の基本は“換気”です。ダニは高温多湿の場所を好みますので、こまめに換気をすることで湿気が溜まるのを防ぎ、ダニの増殖を防ぐ効果が期待できます。しかし、換気扇のついているキッチンや浴室以外では換気がしにくいというお住まいもありますよね。そのような場合は簡単リフォームで換気をしやすくしてみませんか。

家の換気方法は主に下記の3種類があります。

・窓やドアを通じて換気をする“自然換気”
メリット:電気代不要で簡単に換気できる
デメリット:セキュリティ上、換気している間在宅する必要がある

・設計時に自然と換気ができるような構造で建築する“パッシブ換気”
メリット:電気が不要
デメリット:リフォームするには家の構造を変える必要があるため、大掛かりな工事が必要

・換気扇を設ける機械換気
メリット:スイッチを入れるだけで換気ができる
デメリット:電気代がかかる

それぞれメリットやデメリットがありますが、今回はこの中で一番取り組みやすいであろう“自然換気”の設備やリフォームについてご紹介します。

1.換気機能付き玄関ドア


濡れた傘を置いたり、朝と夜で寒暖差があるため意外と湿気が溜まりやすいのが玄関周り。しかし玄関ドアを開けっぱなしにするのは、オートロック付きのマンションだったとしても防犯上心配ですよね。そういった場合に便利なのが換気機能がついた玄関ドアです。ドアを閉めたまま換気ができるよう通気口がついており、通気口を開くことで換気ができます。外から見ても通気口があると分からないため、防犯面でも安心して使うことができます。玄関周りだけでなく、廊下の換気にも便利ですね。

2.換気機能付きの窓

玄関ドアと同じく、大きな窓も開け放しておくのはセキュリティ上心配です。そこで開閉できる窓とは別に、換気用の小窓がついている窓にすることで換気がしやすくなります。また、以前の記事でもご紹介したYKK APの「APW430 ツーアクション窓」などは、換気に使いやすい内倒しと、大きく開ける内開きの2種類の開け方ができますので防犯面も安心ですね。


引用元:https://re-model.jp/10plan/collection/05/

3.網戸の張り替え

換気はしたいけれど網戸にしていても虫が入ってくるのが気になる、という方は網戸を張り替えるというのも手軽にできて良いかもしれません。以前の記事でもご紹介したYKK APの は一般的なものよりも網目が細かいため虫が入りにくく、さらに網に使用されている糸が細いので通風性が良いのが特徴です。自然換気による虫にお困りの方は検討してみてください。


引用元:https://www.ykkap.co.jp/products/window/clearnet/

見えない分、他の害虫と比べると意識されにくいダニですが、その実害はかなり大きなもの。花粉症などと同じく空気清浄機などでの対策も有効ですので、手軽にできるところから対策していきたいですね。お住まいのリフォームのご予定がある方は、ご一緒に換気機能を向上させるリフォームもぜひ検討してみてください。

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