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クリスマスローズの育て方

2023.12.15

12月になると日も短くなり、寒い日が続きます。年の瀬はなんとなく気忙しく、心もなかなか安らぎません。そのようなときでもテンションを上げてくれるのはベランダのお花たち!春にはたくさんの花が咲きみだれ心もウキウキするのに、冬はお花の咲いているのをなかなか見かけませんよね?

そこで冬に、控えめに、美しく、健気に咲く花、『クリスマスローズ』をご紹介します!

クリスマスローズの基礎知識

特徴


クリスマスローズはキンポウゲ科の植物で宿根草(根の部分が残り毎年花を咲かせる植物)です。学名は『Helleborus niger』といい、“Helleborus”は“食べたら死ぬ”といった意味合いで毒性があることからつけられ、“niger”というのは“黒い色の”という意味を持ちます。

白い花なのに不思議に思われるかもしれませんが、昔は根の部分を薬として使われたことから、黒い根が名前の由来となっているそうです。

“クリスマスローズ”というのは通称で、正式名称は『ヘレボルス』といいます。種類は十数種の原種の他、色はもちろん形も多くの交配種があります。
マニアの間では原種を絶やすことなく育て続けている方や、二度と同じ花が咲かない交配が楽しみで育てている方など、育て方も色々と楽しむことができる花です。

開花の時期


名前からしてクリスマスの時期に咲くと思われがちですが、欧州では原種の一つである白い花を咲かせる『ニゲル』のみがその時期に開花します。

ニゲルは「キリスト生誕時、貧しい少女が聖母マリアに捧げた花」との逸話もあり、海外ではニゲルのことを指して「クリスマスローズ」と呼ぶことがあるようです。
その他のクリスマスローズの開花は関東基準で2月頃から。お花屋さんに聞いてみたところ花芽(蕾になりはじめの芽)が付いたものが年明けよりやっと入荷をしてくる」とのことでした。

2月に我が家のベランダのクリスマスローズが咲いた写真を撮っておりました。これから育ててみたい!という方は、花芽が付き始めた鉢を1月頃に購入されることをお勧めします。

クリスマスローズの管理

1.好む環境


クリスマスローズは日陰で風通しの良い場所を好みます。冬に落葉樹の下に咲いているのは、徐々に葉が落ちて日光が程よく当たり、クリスマスローズにとってとても良い環境となるからだそうです。
鉢植えで育てる場合は日照の向きなどを調節する必要があるかもしれませんね。

2.水と肥料のあげ方


鉢植えを購入すると既に土が入っていますが、植え替えで鉢を大きくしたい場合などは、培養土に軽石を混ぜるなどすると良いとされています。水捌けをよくして表面が乾いたら、たっぷりお水を与えましょう。

ただし、お水のやり過ぎも根腐れの原因になるので注意が必要です。肥料は基本的にやらなくても育つ花ですが、固形の置き肥を鉢の大きさに合わせて適量あげると良いとされています。2週間に一度、規定量の水で薄めた液体肥でも良いそう。

開花後に肥料を追加で与える(追肥)と翌年によく咲くようですが、休眠中の夏に肥料が残っていると枯れることもありますので要注意です。

3.  病気・害虫対策


害虫や病気予防のためにも風通しは大事です。鉢植えの下にすのこを敷いたり、ベランダであれば風が通る場所に置きましょう。とにかくよく観察して病気や枯れ始めの前兆があれば早めに位置を変えたりといった対策をします。

万が一、葉に黒い線が入り縮れて枯れていく「ブラックデス(黒死病)」というウィルス病を発症した場合は、残念ながら治らないので、他の株にうつらないよう廃棄処分しましょう。

クリスマスローズの育て方ポイント

花屋さんから鉢で購入してきた場合は温室で栽培したものが多いため、いきなり寒い屋外に出すのではなく、玄関から徐々に慣らしていくことが上手に花を咲かせるポイントです。
強い日照りは苦手な植物ですので、マンションなどのベランダで、夏場にコンクリートの照り返しがきつい場合には置き場を変えてあげましょう。

また、クリスマスローズに限らずマンションのベランダで植物を育てる場合は共有部分でもありますので、お隣に迷惑がかからないように注意をする必要があります。
緊急時に邪魔にならないよう隣との仕切りパネル(パーテーション)の部分に鉢を置かない、など安全性の面だけでなく枯れた葉や土がお隣にいかないように気を付けて植物を育てましょう。

ベランダに直接鉢を置くと、水をあげた時に土も一緒に流れます。ベランダの床自体も痛む原因になりますので、極力流れないような工夫をしましょう。

水受けを用意する場合は水が常に水受けにある状態になると根腐れしてしまうことになります。水をあげたら水受けの余分な水は流しておくといいでしょう。心地よく、お隣にも迷惑ならないように楽しくベランダガーデンを作れたら良いですよね。
 
日照やベランダの向きによって、育てやすい植物などもあるかと思います。そして、自分がどの程度お世話できる生活環境であるか?を見極めることも大事なポイントです。

自分に合ったスタイルを見つけて、ガーデニングライフを大いに楽しみましょう♪

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