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【ミニマリストおふみの相談室】着たい服が多くて服を減らせない!

2023.05.26

「着たい服が多くて、少なくできなくて困っています」
というご相談をいただきました。

その気持ち、とてもわかります。わたしも雑誌を開くと「あのアイテムも着たい、このコーデもしてみたい」と目移りするタイプで、昔から着たい服が多いと自覚しています。

せっかく生まれたおしゃれしたい気持ちを殺すのはもったいない。とはいえ、予算もクローゼットの容量も有限です。管理に困らない程度に数を絞って、その中で着たい服を楽しめるように、自分に合った数を探っていきましょう。

自分のキャパシティを超える数のものを持つとストレス

かつてわたしは200着以上の服を持っていましたが、セールや古着屋で定価よりも安いからと妥協して買ったものが多く、本当に気に入っている一軍と言えるものはほとんど持っていませんでした。
一箇所に収まらず、クローゼット、和室の押し入れ、ベッド下収納、引き出しの4か所に収納場所が分散していた上に、アイテムそれぞれの「ものの住所」が決まっていなかったので、着替えのたびに毎回家中を捜索することになっていました。

収納がそのような状態だったので目的のものが見つからず、似たようなものを買い足してしまうことも日常茶飯事でした。どこに何があるか覚えていられるキャパシティを超えた数を持っていたので、管理ができていなかったのです。毎朝の支度で服を探すストレスや、そこまで使用頻度の高くないもののために高い家賃を払うのがもったいないと感じ、徐々に服の数を見直していきました。

今では、1シーズン10着前後で暮らしており、3パターン前後のコーデを用意し順番に着るという私服の制服化をしています。押入れの片側に全ての衣類を収納できる物量になったので、どこに何があるかわかるように。探し物がなくなり、朝の支度がストレスフリーになりました。

自分を飽きさせないことが節約に繋がる

過去の自分を思えば随分服は少なくなりましたが、世の中には1シーズン1着で暮らしている方も見かけます。

かつては「究極の一着を見つけてそれだけで暮らしたい」と憧れたこともありましたが、のちにわたしはそこまで減らすことは向いていないと気づきました。なぜなら、飽きっぽい性格で、ある程度流行を取り入れていろんな格好を楽しみたいタイプだからです。
着たい服が多いというご相談者さんも、近いタイプではないでしょうか。

1コーデだと飽きてしまうのですよね。なので3パターン用意しており、気分によってトップスとボトムスの組み合わせを入れ替えることでコーデに幅を持たせて、自分を飽きさせないようにしています。飽きると買い物しちゃいますからね。これが無駄な買い物をしないための抑止力になっています。

加えて、自分を飽きさせない方法として、その10着のうち半数ほどはシーズンごとに入れ替えていくようにしています。毎回全てのアイテムを刷新するのは面倒だけれど、新しい風も入れたい自分の趣向にマッチしています。特に夏服などは洗濯頻度も高くて生地の消耗も早いので、ものの寿命と流行の寿命とが程よく足並みを揃えていくなと感じています。

また、手持ち服を書き出して、買い替えるものをリスト化してから買うようにしています。購入後に改めて手持ち服を書き出し、コーデを組みます。
これを手帳に書き出してみることで、自分が十分に必要なだけの服を持っていると自覚できます。
「一軍と呼べる服がこれだけあるから大丈夫」と思えて、服に対する飢餓感のようなものがなくなりました。最近はスマートフォンでコーデや持っているアイテムを登録できるアプリもあるので、書き出すのではなくても手持ちの物を把握できるようにすると充足感を得られると思います。

物量と金額の上限を設ける

おしゃれをすることは好きな事柄に入るものの、他にも時間やお金といったリソースを割きたいものがあります。推し活に伴う舞台観劇とライブ、仕事のイラスト制作のために画材を試して表現の幅を広げていくことなど。

時間とお金、そして収納の容量は有限なので、服にかける金額と物量にある程度の上限を設けて、その中で楽しむことにしています。その兼ね合いを考えると、1シーズン10着前後が自分にとってはちょうど良いと感じています。

自分の「ちょうど良い」を見つける

人それぞれ、そのちょうど良さは違います。

例えばわたしは在宅ワークで仕事着が不要なので10着前後でちょうど良いですが、外回りの仕事がある方やアウトドア趣味のある方など、役割や趣味によって必要な服の種類が増えると思います。
また、洗濯頻度によっても最適数は変わります。週1なのか3日に1回なのか、はたまた毎日洗濯かによって必要な数が異なりますよね。

「自分が管理できて、過不足ないと感じる数は何着なのか?」

これを探ることで最適な数にたどり着けます。

●一時的に借りるという選択肢もある

物量のコントロールを考えた時に、自宅のクローゼットに長期間滞在させないという手もあります。例えば、服のレンタルサービスという手もあります。

わたしも最近は、10着のうち半分は自前のものを持ち、残り半分ほどはレンタルで1シーズンだけ借りるというスタイルに落ち着いています。今季だけでいいというものは返却できるので、おしゃれしたい気持ちとゴミを出したくない気持ちを両立できます。着たい服が多いタイプの方にはピッタリだと思います。

あるいは、古着屋を活用する手もあります。都内のとある古着屋によく行くのですが、そこで買ったアウターを2年ほど着て、また同じ店に売りに行ったところ、買取後にすぐに店頭に並べてくれていました。まるで古着屋から期間限定でレンタルしたかのような気持ちになりました。ゴミにならず次の人に使ってもらえてエコです。

おしゃれしたい気持ちを大事にしながら、自分に合った方法を取り入れて、気持ちの良い物量で暮らせると良いですよね。

何か少しでもお役に立てる部分があれば幸いです。

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