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ミニマリストは持ち物をどう探す?定番品の見つけ方【ミニマリストおふみの相談室】

2022.03.18


ミニマリストの方は持ち物を少なくしている分「定番品」といえるものを持っているイメージがありますが、同じものを試しても必ずしも自分に合うわけではありません。普段使用するものについて使用感や価格帯等、自分に合ったものを見つけるにはどうしたらいいのでしょうか。ミニマリストおふみさんに「定番品」との出会い方を教えていただきました。


定番品を見つけたい。

わたしもかつて、ショーツの定番を見つけたくて何年もさまよい続けたので、その悩みにとても共感します。

傷んで買い替える度に、果てしない数のメーカーやショップを巡り、その中から毎回これぞというものを選ぶのってものすごい労力ですよね。
ベストだと思うものと出会えたとしても、数年後には同じものが売っていなかったりします。
買い替えサイクルの短いものの定番品を見つける場合は、使用感だけでなく継続的に手に入れられるものであることも必要でした。
私がショーツの定番品に出会うまでにしたことをお伝えできればと思います。


消耗品の定番を見つけるまでの紆余曲折

無印良品やユニクロといった、安定的に同じものを供給しているお店で定番品を見つけたいと思ったものの、ショーツに関してはどれを選んでもほとんど自分の体や履き心地の好みに合わず、定番化は叶いませんでした。
歩いているとどんどんずり上がってきたり、食い込んだり、縫い目のチクチクが気になったり。
サイズが大きすぎるのかと思って小さめを試してみたら猛烈に食い込んでとても履いていられずに、すぐに手放したことも。

人それぞれ、行動のくせや体型が異なるので、万人向けに作られたものとフィットしない場合もあるのは仕方のないこと。
もちろん、上記のブランドのもので体にフィットする人はたくさんいると思います。ブランドが悪いわけではなく、自分の体型や好みとフィットしていないということ。

履けないわけではないので、我慢するという方法もあります。でも、入浴時を除いてずっと身に着けているものなので、それってやっぱりストレスですよね。
望みの履き心地を叶えるためには、自分の好みを徹底的に書き出して、そしてよく知られたお店以外にも目を向けていく必要がありました。

しっくりくるショーツを見つけるために私がしたことは、
同じ悩みを持っている方の口コミを収集することでした。
具体的には、音声SNSのクラブハウスで「食い込まないショーツのおすすめはありませんか?」というテーマで、参加者の方にスピーカーとして上がってもらいお話を聞きました。
スピーカーの方にいろんなショーツを教えてもらい、口コミを集めました。

クラブハウスを開くのでなくても、例えば友人におすすめのショーツを聞いてみるのでもいいでしょう。
また、ネットで「食い込まない ショーツ 口コミ」などで検索して記事を読みまくるというのもよくやります。
個人ブログだと詳細な口コミを書いてあることも多いので「食い込まない ショーツ ブログ」などでも検索します。

これで、めぼしい物をいくつかピックアップできます。

次に、どれを試すか選定します。
その際に大事なのが、自分が求める条件を書き出すこと。
自分が求める条件は、これまで買ったものの「どこが合わなかったのか」を考えると自ずと絞り込めてきます。

例えば私の場合は、条件は以下の通り。
・縫い目が内側に出っ張っていないこと。(かゆくて気になる)
・レースがついていないもの。(かゆくて気になる)
・黒いものがよい。(上と黒で統一したい)
・締め付けの強くないもの(きついものは結局履かなくなる)

()内は過去の合わなかったショーツのどこが苦手だったかという部分になります。
これまでの買い物の失敗は、すべて合うものを見つけるための手がかりなのです。

この条件リストアップで、対象のショーツをかなり絞り込めました。


そして次に購入して試してみます。
どれが合うかわからないので、「1枚ずつ買う」ということを徹底。まとめ買いがお得だろうと送料が余分にかかろうと、1枚ずつ買うというルールを守っていました。
ショーツのような衛生用品や消耗品は試して返品というわけにもいかないですよね。
合わなくてもしょうがないという前提で、定番を見つけるための投資だと思って買っていました。

こうして無事に、これぞというショーツに出会えて定番化が叶いました。
クラブハウスでおすすめされて買った、奈良のメーカー、タカギの「超立体ショーツ」が、ぴたりと体にフィットしたのです。
それ以来、楽天のショップで定期的に買い替えするようになりました。ショーツの食い込みに悩んでいる方には一度試してもらいたいです。

他にも消耗品だと、スキンケア用品も使ってみないとわからないものの代表例ですよね。
私は十年以上も大人ニキビに悩まされているので、化粧品やスキンケア用品も口コミサイトを見て、合いそうなものを定期的に買って試してみています。
皮膚科にも美容皮膚科にもクリニックにも通いましたが、なかなか根本的改善が見られずにいました。
しかし、最近驚いたことにニキビが減ってきた……というか、大きく育つのを防げるようになりました。
口コミをもとに、ニキビ肌用スキンケアシリーズの化粧水・乳液・保湿クリームに総入れ替えしてみたのですが、これが驚くほど肌に合いました。
これまでは1日1つは新しい「ニキビの赤ちゃん」のようなものができていて、翌朝には大きな赤ニキビに育ち、やがて潰れて、ということを繰り返してきました。
このシリーズを使うようになってから、ニキビの赤ちゃんはいつも通りできるものの、これが大きな赤ニキビに育つ前に治ることが増えました。人生でこんな体験は初めてだったので感激しました。

これまでスキンケア用品については数撃ちゃ当たるものだと割り切って、
自分と似た悩みを持った人の口コミをチェック→お試しセットなど小容量のもので一式試す、を繰り返してきました。

使い始めは少し調子が上向いても、2〜3ヶ月使うとあまり効果が感じられなくなることもあり、諦めの境地に入っていましたが、ようやくそれ以上の期間使っても効果が感じられるものに出会えたので、根気強く試してきてよかったです。


長いものの選び方

上述のものは比較的寿命の短い消耗品的なものでしたが、
ものによってそれぞれ寿命が異なりますよね。
2~3年使えるものもあれば、10年以上使う想定で買うものもあり、それぞれに探し方が違ってきます。

10年以上など、壊れるまで使う想定のものはより一層情報を吟味します。
長く使う想定のものは価格も高価な場合が多く、数千円のものと違って買い替えが難しいからです。
口コミという口コミをチェックして、店頭に足を運んで店員さんに接客してもらいながら疑問点を質問します。

最近は、家電を新たに検討する場合、購入前にレンタルで試すようにしています。
実際に使ってみることで、そもそもライフスタイルに合っているかどうかを判断できるからです。


例えば直近だと、プロジェクターをレンタルしてみました。こちらは好きなアーティストの配信ライブに合わせて注文しました。以前から気にはなっていたものの、ズボラゆえに操作が簡単でないと使わなくなってしまうだろうなと予想できるので、実際に使ってみるのが一番だと思いました。

あとは家具、中でも椅子やソファなど体を預けるタイプのものは、お店で可能な限りじっくり座ってみることにしています。座りながら接客を受けるなどして、できれば10分以上は座りたいところ。それくらい座らないと合うかどうかの判断ができないなと感じるからです。
座ってみて、腰やお尻、首、背中の当たりの感じと痛みを感じる部位がないかチェックします。
特に、座面の底付き感がないか、背もたれのカーブが背中のカーブにフィットしているか、手持ちのテーブルと合わせた時に肩がこる高さでないか、後ろ側を歩いてみて給仕の際に椅子の後脚に足が引っかからないかは注目するポイントです。
レンタルすることができないものも、できる限り普段の生活に当てはめて使用感を想像することで、買い物の失敗を防ぐことができます。


定番の品は難しいなら「定番の店」を見つける

2~3年で手放すようなものは「服」が代表例かと思いますが、服こそ定番を見つけるのが難しいアイテムですよね。
流行を取り入れて変化し続けるジャンルなので、廃盤の壁に阻まれます。
ボーダーのカットソーやトレンチコートなどは定番として作り続けられている商品がいくつか思い浮かびますが、自分の好みや体型がいつまでも変わらないとはいえないので、「定番の一着を見つけて、今日からおばあちゃんになるまでずっと買い換えていきたい」と思っても、なかなか難しいです。

ただ、定番の服は難しくても、「定番の店」を見つけることは可能です。
「服を買い替える時は必ずこのお店を覗けばいい」というお店がいくつかあるだけでとても救われます。
私の場合は、ここ数年はFREAK’S STOREがそのポジション。こちらのお店を覗けば大抵そのシーズンにヘビロテしたくなるアイテムを見つけられます。
プチプラなら断然GU。なぜかユニクロや無印よりもGUで見つかることが多いのです。(骨格に合っている感覚があります。)
とはいえ、ライフステージによって必要なアイテムが変わったり、好みも変わるもの。「いつも行くお店リスト」は、生活スタイルが変化してきたら見直してみて、アップデートするようにしています。


他にも、この人のレビューや選別眼は信頼できる、と思える友人知人やブロガーさんを見つけられると心強いですね。
化粧品についてはこの人、香水はこの人、インテリアならこの人、最新家電ならこの人、とジャンル別にチェックする人がいます。
買い替え時期になった時に「あの人がおすすめしていたものがあったな」と前情報があるだけで、商品探しがずいぶん楽になります。

私の場合はこんな風にして定番品を探しています。


これだけ苦心して見つけた定番品は、もう手放したくないもの。
廃盤にならないことを願って自分ができることは、定期的に買い支えることと、商品の素晴らしさを世に伝えること。
そう思って、良いものに出会ったら、末永く作り続けてもらえることを願って、積極的にブログやSNSで発信するようにしています。
自分と同じような悩みを持っている方の助けにもなりますしね。

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