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効果的なカメムシ対策の方法は?早めのカメムシ対策で発生を予防しよう

2023.03.10

害虫の中でも臭い被害を生む“カメムシ”。洗濯物を取り込もうとしたらついていたり、いつの間にか家の中に侵入していたり。見た目の不快感もさることながらうっかり刺激できない扱いにくさもあり、他の害虫とは違った怖さのある不快害虫です。暖かい時期に増えるカメムシ被害を防ぐための駆除方法や対策を解説します。

カメムシとは

カメムシは、主に植物を食べる雑食性の昆虫です。背中に甲羅状の硬い外骨格を持ち、その形状が亀に似ていることが“カメムシ”の由来となっています。よく目にするのは洗濯物や外壁に張り付いている茶色~グレーのカメムシですが、カメムシには緑色にギラギラ光る甲羅を持つ個体や植物に付着するものなど多くの種類があり、農作物に被害を与える害虫としての側面もあります。

住宅地でよく見かけるカメムシとして主流なのは

・クサギカメムシ(体長15㎜前後で長い触角と白い斑点が特徴)
・スコットカメムシ(体長10㎜前後で光沢のある甲羅が特徴)
・マルカメムシ(体長5㎜前後で丸い形が特徴)

といった黒~茶色の体色の種類です。

カメムシは春(5月~7月)や秋(9月~11月)の過ごしやすい気候で活発になり、見かける機会が多くなりますが、寿命は1年ほどで

・春(繁殖時期の成虫)
・夏(孵化)
・秋(夏に孵化した成虫)
・冬(越冬)

といったサイクルで繁殖するため、春と秋で世代が異なるという特徴があります。カメムシ被害にあわないためには、寄せ付けない対策も必要ですが春時期に繁殖させない対策も重要なのです。

カメムシの悪臭の原因

カメムシの臭いの主な原因は、カメムシが持つ臭腺開口部から分泌される化学物質です。カメムシが危険を感じると、この臭腺開口部から放出される物質が臭いを発し、天敵や捕食者を威嚇する役割を果たしています。

どのカメムシも防御のためにこの臭いを利用していることが共通していますが、カメムシの臭いの成分は種類によって異なるため実は種類によって臭いが異なるのだそう。カメムシは常に臭いを発しているわけではないため、洗濯物についていたからと焦って払い落としてしまわないようにしましょう。

洗濯物のカメムシ対策

洗濯物につきやすいカメムシは、前述した3種類のうちクサギカメムシやスコットカメムシといった比較的大き目な個体。カメムシは白や明るい色を好む習性がありますが、それに加えて日当たりが良い場所に干された洗濯物は暖まっているので、寒さを苦手とするカメムシの好む環境が揃いやすいのが主な原因です。

洗濯物に臭いがついてしまうのも困りますが、洗濯物についているのに気が付かず室内へ入れてしまったり、春時期は洗濯物に卵をつけられ知らないうちに室内で繁殖するという恐ろしい可能性もあります。洗濯物のカメムシ対策は室内への侵入を防ぐという意味でもとても重要なのです。

カメムシ対策の忌避剤を使う

他の害虫同様カメムシ対策用の忌避剤があります。フックで吊り下げる形のものやテープ型、スプレーなどありますので必要に応じて合わせて使いましょう。スプレータイプやテープ型は室内への侵入防止にもおすすめです。

ベランダ側に植物を置かない

カメムシは主に植物の葉や木の実を食べ、葉の裏などに産卵するため植物が近くにあると洗濯物に付着しやすい状況を作ってしまいます。植木は玄関側に置くなど極力洗濯物と離れた場所に置き、どうしても近くに置く場合は植物にもカメムシ対策を施しましょう。

明るい色の衣類は室内干しする

全ての洗濯物を室内干しするのは難しいかもしれませんが、カメムシを引き付ける明るい色の衣類や、面積の大きいシーツだけでも室内干しすると洗濯物への付着や室内への侵入を防ぐことができます。

凍結スプレーを使う

カメムシは常に悪臭を放っているわけではなく、危険を感じた際の威嚇行為として悪臭を放つため洗濯物についているのを発見した場合も焦って払い落とすと逆効果となってしまいます。ただ肌に触れる洗濯物に殺虫剤をかけるのは気が引ける……といった場合に使いやすいのが凍結スプレー。瞬間的に動きを封じる凍結スプレーは幅広い害虫に使えますので、持っておくと便利かもしれません。

カメムシの駆除と予防で悪臭被害を防ごう

カメムシは前述した通り過ごしやすい春や秋によく見かけるようになりますが、地域や気候によっても異なりますし年中快適な環境が整った室内については年中発生の可能性があります。そのため、家の中にカメムシが侵入しないように、カメムシが好む場所を減らすことが重要です。

植物の防虫対策

カメムシは植物や木の実を餌としていますので、家の外に植物がある場合はカメムシを寄せ付けないような対策が必要です。植木であれば忌避剤や防虫ネットで住処にさせないようにしましょう。

隙間テープ

カメムシに限らず害虫対策として有効なのが隙間テープです。玄関ドアやサッシなど出入りする場所に隙間がないか改めて確認してみましょう。

洗濯物や植木鉢のチェック

洗濯物や夜間は室内に入れている植木鉢など長時間外に出すようなものについては、家の中に入れる前にカメムシがついていないか確認してから入れましょう。特に春~初夏にかけては繁殖シーズンですので、卵がついていないかも要確認です。

不快害虫の中でも臭いが付いたり植木が食べられてしまったりと幅広い害を生むカメムシはまず寄せ付けないことが第一です。特に春の繁殖時期の対策が、秋にカメムシ被害を生まないことにつながっていますので、今のうちに対策を始めておきましょう。

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