リノベーションとは?マンションでリフォーム・リノベーションする場合の注意点
2021.07.23
家のリフォームについて調べていると出てくる「リノベーション」というワード。近年中古住宅を購入してリノベーションする人が増えていますが、「リフォーム」と「リノベーション」はどう違うのでしょうか。この記事では、リノベーションとリフォームの違いといった、リノベーションの基本情報から、中古マンションをリノベーションするメリットや注意点まで詳しく紹介しています。「マンションの購入を考えているけれど予算が足りない……」「新築マンションで気に入った間取りが見つからない……」といった方は、中古マンションのリノベーションを視野に入れてみてもいいかもしれません。
リノベーションとは?リフォームとの違いやメリットデメリット
「リノベーション」と近い単語で「リフォーム」がありますが、この二つは何が違うのでしょうか。混同して使われがちなこの二つの単語ですが、厳密には持つ意味が異なり、求めるものによって「リフォーム」工事が良い場合と「リノベーション」工事が良い場合があります。「リノベーション」と「リフォーム」はどのように使い分けられているのでしょうか。その違いとリノベーション工事例について、3つのパターンを紹介します。
リノベーションとリフォームの違い
「リフォーム」の方が目にする機会が多いと思いますが、リフォームの場合は古くなった部分を修繕・改修し、新築時に近い状態に戻すという意味合いで使われることが多い単語です。例えば、キッチンや洗面台を新しいものに交換したり、壁紙を交換したりといった工事などは「リフォーム」にあたります。
対して「リノベーション」は、新築時に近い状態に戻すのではなく今の住宅を作り変えてさらに新しく機能を付ける、リフォームよりも大規模な工事を指して使うことが多い単語です。例えば世帯人数に合わせ既存の部屋の間取りを変更して部屋数を増減させたり、断熱性能を高めるために壁や床の下地や窓を交換したりといった工事です。改修によって既存の住宅に新築時以上の価値を付け加える意味合いがあります。
リノベーションで行われる工事の一例
既存建物を新しい状態にすることをゴールとするのがリフォーム、既存建物を作り変えるのがリノベーションですが、とはいえ使い分けが曖昧な単語でもあります。リノベーションでは具体的にどのような工事が行われるのでしょうか。
一人暮らし向けのリノベーション
一人暮らしの方向けのリノベーション例としては「既存のDK(ダイニングキッチン)と隣の部屋をつなげて広いLDK(リビングダイニングキッチン)にする」といった部屋数を減らして一部屋の面積を増やす間取り変更のリノベーション工事が挙げられます。
こういった間取り変更のリノベーションは一部屋を大きく使えることで、追加で壁付けキッチンをアイランドキッチンに変えたり、キッチンカウンターを付けたり、といったこれまでのスペースでは実現できなかったリノベーションが可能になるというメリットがあります。
ペット向けのリノベーション
猫や犬を飼っている方の場合はペット向けにリノベーションをするというのも良いかもしれません。最近はDIYでキャットタワーやキャットウォークをつけられる方もいますが、間取りのリノベーションとキャットウォークの設置を一緒に考えることで、猫ちゃんの歩きたい場所に合わせて設置することができます。ほかにもキッチンでのイタズラ防止としてオープンキッチンをクローズドに変更したり、寝室の一部をウォークインクローゼットにすることでイタズラされたくないものを、しまっておく場所を確保するといったリノベーションであれば、人もペットもより快適に過ごせるようになりますね。
子育て世帯向けのリノベーション
物が増えやすい子育て世帯の方は、家事育児がしやすいよう間取りを変えるリノベーションのほかに収納を増やすリノベーションもおすすめです。間取りをそのままに部屋の一部をパントリーやウォークインクローゼットといった収納に変えることで、物が収納しやすくなったり部屋をきれいに保ちやすくなるというメリットがあります。
中古マンションをリノベーションするメリットと注意点
これからマンションを購入する方であれば、新築マンションを購入するのと、中古マンションを購入してリノベーションをするのはどちらがいいのか迷うところです。どちらもメリットとデメリットがありますが、中古マンションをリノベーションするメリットと注意点をご紹介します。
中古マンションをリノベーションするメリット
・新築マンションを購入するよりもコストダウンできる
中古マンションは新築マンションと比べて安価なことが多いため、リノベーション内容によりますが新築マンションを購入するよりもコストを抑えられるのが大きなメリットです。中古マンションを購入して少しずつリノベーションをするのであればマンション暮らしの選択肢が広がります。
・物件の選択肢が多い
新築マンションを購入する場合、そもそもの物件数が少ないためコスト面だけではなく立地や間取りなどで条件にぴったり合う物件になかなかめぐり会えないということはよくあります。しかし中古マンションをリノベーションするのであれば物件の選択肢が広がりますし、リノベーションが前提なので欲しい設備や間取りが希望と違う物件も視野に入れて探すことができます。
特に駅に近い場所は物件を探していても土地が埋まっているため、新築マンションの販売は多くありませんが、中古マンションであれば手頃な価格で良いマンションが見つかるということもあります。
・現状を気にせず、自分に合った設備やデザインを選べる
新築マンションは基本的に決められた範囲内で設備や追加オプションをつけることになりますが、中古マンションをリノベーションする場合は自分好みの設備やデザインを決められるというのも大きなメリットです。欲しい機能を備えた設備を設置したり、お気に入りの内装デザインにすることをイメージしながら検討できる、つまり、現状の設備やデザインを気にせずに物件を検討できる点もメリットと言えそうです。
マンションをリノベーションする場合の注意点
・希望のリノベーションができるか確認する
予算やコスト面で希望のリノベーションができたとしても、マンションの構造によっては希望通りにはリノベーションができないという場合も。例えば「構造壁」と呼ばれる構造上の支えとなる壁は撤去ができないため希望通りの間取り変更ができなかったり、既存の配管によっては希望の設備が取り付けられないといった場合があります。購入後のトラブルを防ぐためにも、リフォーム会社に事前に確認や相談をしながらリノベーション計画を立てましょう。
リフォーム・リノベーションご相談はこちらからも承っています
・住むまでのスケジュールを確認する
新築マンションの場合は、契約すれば引き渡し後すぐに住めますが、中古マンションを購入してリノベーションする場合は、マンションのリノベーション完了まで時間がかかります。子どもの就学に合わせて引っ越したいなど、タイムリミットを設けている場合は特に、スケジュールを逆算してリノベーション計画を立てましょう。
・住宅ローンとは別に資金計画を立てておく
住宅を購入する際は住宅ローンを利用する場合が多いと思いますが、リノベーションを行う場合はリノベーション費用に関して住宅ローンが適用されません。リノベーション費用の借り入れを行いたい場合には別途ローンを利用することになります。リフォームローンは、住宅ローンよりも金利が高めの事が多いため、金利が気になる場合にはリノベーション費用の支払い方法については考えておいた方が良いかもしれません。
まとめ
マンションの購入検討時にはつい新築マンションに目を向けがちですが、中古マンションをリノベーションすることで理想の住まいを手に入れる選択肢が広がります。中古マンションのリノベーションには、いくつかの注意点はあるものの、費用を節約できるというのも大きなメリットです。
自分の好みの空間、デザイン、設備に囲まれた暮らしがしたい方や、予算を抑えつつお気に入りのマイホームを検討したいという方は、中古マンションのリノベーションも視野に入れてみてはいかがでしょうか。