ビルトイン食洗機は後付けできる?その費用と設置条件とは
2021.05.21
料理を作るのは好きでも後片付けが苦手という人は多いのではないでしょうか。家族が多い場合は食器の量も多くなり、後片付けにも時間がかかってしまいます。食洗機はそんなお悩みを抱えている方の強い味方になりそうですが、現在のキッチンに設置することは可能なのか、費用はどのくらいかかるのかなどは気になるところ。食洗機を設置するための必要条件や、置き型とビルトイン型のどちらがよいのか、メリットやデメリットも併せて検証していきます。
手洗いVS食洗機ではどのくらい光熱費が違う?
食洗機を購入したいと思う理由は人それぞれですが、その多くは食器を手洗いするときに感じるストレスからきているようです。パナソニック株式会社が食器を手洗いしている人を対象に実施した調査によると、
・時間がかかる
・手が荒れる
・水道代が無駄にかかる
・食器洗い自体が面倒である
など多くの方が食器を手洗いすることに関して上記のようなストレスを感じているのだそう。
家族構成や生活スタイルにより家事で感じるストレスもさまざまですが、夫婦共働きの場合や家族が多いご家庭などでは、一人で全員分の食器を手洗いするのは、それも毎日となればかなりの時間と労力がかかってしまい、精神的な負担も大きくなります。
その一方で、食洗器では汚れが落ちないのではないかという洗浄力への不安や、水道代や電気代などの光熱費が高くなるのではないかと心配に感じている方もいるようですが、これらについて実際のところはどうなのでしょうか。
前述の調査によると、食洗機を使用した感想として
・汚れが思ったより落ちた
・手では落ちにくい汚れが落ちた
など洗浄力について好感をもった方が多いという結果に。
さらに光熱費に関しては、手洗いよりもはるかに少ない水量で洗浄できるうえに、お湯を使って手洗いするときにかかるガス代と、食洗機を使用したときにかかる電気代を比較した場合それほど大きな差はなく、結果的には節約になるという結果も出ています。
さらに、食洗機を使用する場合はちょっとした工夫で省エネになるいくつかのポイントもあります。
・食器に付いた食べ残しはある程度取り除いておく
・洗剤の入れ過ぎは水や電気のムダになるうえに洗浄能力は変わらないため適量を守る
・食洗機に食器を入れ過ぎない
・洗う食器の数が対応可能な枚数より少ない場合は、ある程度溜めてから一度にまとめて洗う
・食器乾燥時は洗浄時よりも電気を使うため、ある程度乾燥できたら乾燥を止めて、余熱で乾燥させる
など電気や水を無駄なく効率よく使えるようにすることで、さらに光熱費を抑える効果が期待できます。
ビルトイン食洗機は後付けできる?その条件とメリットデメリット
食洗機にはシンクの脇に置くタイプの「置き型」とシステムキッチンにはめ込む「ビルトイン型」があります。どちらのタイプも電気代や水道代といった光熱費の節約になるといわれていますが、やはり見た目がスッキリし、作業スペースも広く確保できるビルトイン食洗機は魅力的です。
家を新築したりキッチンの大規模なリフォームをするという場合でない限り、これから食洗機を購入される方は置き型を検討されるかと思いますが、場合によってはビルトイン型の食洗機をリフォームで後付けすることもできます。
ビルトイン型の食洗機が後付けできる場合の条件や、メリット、デメリットとはどのようなことが考えられるのか確認していきましょう。
ビルトイン食洗機のメリット・デメリット
ビルトイン型の食洗機は、シンク横に置くことが多い置き型と比較して作業スペースを広く確保することができ、キッチンエリアの見た目を損なわないといったメリットが目立ちがちですが、購入時にはメリットの他にデメリットもきちんと把握しておくことが大切です。
<メリット>
・キッチンカウンターと一体になっているため設置場所に困らない
・キッチンカウンターやシンクの下に設置するため、調理の作業スペースを妨げない
・洗浄力や耐久性に優れている
・洗浄時の音が静か
・上部から食器を出し入れできるため、セットと取り出しがしやすい
<デメリット>
・カウンター下に設置する場合、カウンター下の一部が収納として使えなくなってしまう
・導入時にかかる費用が置き型より高い
・定期的なパーツのメンテナンスが必要
ビルトイン食洗機が後付けできる条件
見た目スッキリで音も静かなビルトイン食洗機ですが、すべてのキッチンに後付けできるわけではありません。次の条件に当てはまることが必要ですのでチェックしてみましょう。
・賃貸住宅物件でないこと
・システムキッチンであること(ブロックキッチンではないこと)
・食洗機を収納するスペースの奥行、高さ、横幅が十分であること
ビルトイン食洗機が難しい場合には置き型を検討してみて
賃貸住宅の場合や数年以内に引っ越しを予定している場合には、ビルトイン型よりも引っ越し先に持っていくことのできる、置き型の食洗機を選ぶほうが適しています。置き型にもビルトイン型にはないメリットもあれば、デメリットもありますので把握しておきましょう。
<メリット>
・設置に手間がかからない
・家族が増えてもすぐに適したサイズに買い替え、再設置ができる
・導入時の費用がビルトイン型より安い
・分岐水栓を変えれば引っ越し先にも設置できる
<デメリット>
・設置スペースの確保で調理等の作業スペースが狭くなる
・洗浄時の音がビルトイン型と比べて大きい
置き型の設置場所はコンセントや水道からつなぎやすい場所に設ける必要があります。さらにコンロや他の家電製品に近い場所も避けたほうがよいなど、調理時の動線や作業のしやすさと合わせて設置の場所を考える必要がありそうです。
これらの特徴を理解した上で、ライフスタイルに合わせて大きさなどを検討することが大切です。
年数が経過していればキッチンのフルリフォームを検討しても
キッチンが古くビルトイン食洗機を取り付けることもできなければ、置き型を設置するスペースを確保するのも難しいといった場合には、キッチンをフルリフォームするというのも選択肢の一つです。
ビルトイン型食洗機を含んだシステムキッチンのリフォームにかかる費用は、100万円から150万円の価格帯が相場のようですが、各家庭のキッチンの状態にもよりますので予算や家族構成などに応じて事前に相談をすることで過剰設備を避け、費用を抑えられる可能性もあります。
一般的にビルトイン食洗機の寿命は約10年程度といわれているものの、最新型の食洗機は節水機能や収納力といった機能が良いため、光熱費をさらに節約できたり使い勝手も良くなる傾向にあります。キッチンのリフォーム時期が近い場合にはフルリフォームのパターンも検討してみましょう。
まとめ
これまで食洗機を検討していてもコスト面や設置のことを考えると購入までなかなか踏み切れなかった方も、使ってみたら食器洗いのストレスから一気に解放されるかもしれません。
食洗機を使うことで、単に家事の負担を軽減するだけではなく、気持ちと時間にゆとりができ家族とのコミュニケーションをとる時間を増やせたり、自分時間を楽しむといった生活の質の向上へと繋がっていくことが期待できそうです。
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