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12月1日は冬の省エネ総点検の日|我が家の省エネを推進しよう 

2019.11.29

12月1日は「冬の省エネ総点検の日」ということをご存知ですか?毎月1日は「省エネの日」とされており、これは1980年に省エネルギー・省資源対策推進会議が制定したものです。この毎月ある「省エネの日」に加えて、年に2回は総点検をしましょうという意味合いで、夏と冬に「省エネ総点検の日」が制定されています。

このページでは、「冬の省エネ総点検の日」にちなみ、そもそも省エネとは何かという疑問から、ご家庭における消費エネルギーの実態、そして実際に節電を通して行うことができる省エネ推進についてまとめていきたいと思います。

そもそも「省エネ」とは?


皆さんは、これまで「省エネ」という言葉を様々なところで耳にしたことがあるのではないでしょうか。東日本大震災発生時の計画停電をきっかけに、節電に対する意識向上は止まることなく今や定着した意識になりつつあります。

そもそも「省エネ」とは「省エネルギー」の略で、私たちが日常的に使用している限りあるエネルギー資源を無駄なく効率的に使うことを言います。エネルギー資源には具体的に石油、石炭、天然ガスなどがあり、実際の家庭ではそれらを利用して作られた電気やガス、ガソリンが消費されています。日々の生活の中でイメージをしてみると、照明や料理、お風呂や車での移動など、これらのエネルギーを使用しない日はほとんどないのではないでしょうか。

また、このように私たちが直接消費するエネルギー以外にも、食料や雑貨のパッケージ、それらを運搬するための輸送エネルギー、普段身につけている洋服の原料にもエネルギー資源が使われていることも多く、世界的な人口増加や経済成長に伴ってその消費スピードは加速していると言われているのです。

特に、日本の場合は現在使用されているエネルギー源のほとんどを輸入に頼っており、それらの供給がいつかストップしてしまった場合には日本中でエネルギー不足という混乱を招く恐れがあります。従来のエネルギーに変わる代替エネルギーの開発も進められていますが、それと同時に私たちができることは、限りある資源の減少を少しでも食い止められるように、省エネ対策を行っていくことなのです。

家庭ではどのくらいエネルギーが消費されている?


実際に省エネを意識している方は多いと思いますが、ご家庭での日々の生活の中でどのくらいのエネルギーが消費されているのかを把握しているという人はあまり多くないのではないでしょうか。省エネを進めていくためには、まずはご家庭でのエネルギー消費の実態をある程度把握してみると良いでしょう。家庭によって消費されるエネルギーの種類や量が異なるため、それらの特徴を踏まえた上で省エネを進めることがポイントです。

例えば、日本は南北に長い地形であることから地域による気候が大きく異なっており、東北地方や北海道では冬の冷え込みに対して暖房や給湯のエネルギー量が増加する傾向にありますし、猛暑が厳しくなる地域では冷房を使用することによるエネルギー消費が増加します。また、自家用車での移動が多い地域や家庭では、必然的に車の使用によるガソリンの消費割合が高くなります。これらに対して、照明器具などのエネルギー消費については地域による開きはそこまでない傾向にあるようです。

家庭によってどのようなエネルギーを消費する割合が高いかの特徴を把握することで、省エネに取り組む部分を絞り込むきっかけとしましょう。、1世帯における人数が増えることによって全体のエネルギー消費量は必然的に増えますが、例えば冷蔵庫やテレビなど1世帯で1つあれば良い家電なども含めると、1人暮らしで消費する1人当たりのエネルギー消費の方が、複数で住む世帯の1人当たりの消費量よりも多くなります。日本の人口は横ばいで推移しているもののエネルギー消費量は年々増えているというデータの裏側には、このような現代の多様化する暮らし方の変化も影響しているのです。

家庭での省エネ推進には節電が効果的!


家庭で消費されるエネルギーの50パーセント以上は電力だと言われています。そのため家庭での省エネ推進を効率よく進めていくためには、まずは節電から取り組むことが省エネ推進の第一歩です。
具体的な節電方法には大きく3つあり、①消費電力そのものを減らすこと、②電力を消費する時間帯をずらすこと、③使用している電化製品や電力供給方法を切り替えることがあります。

①の消費電力を減らす方法は最も気軽に取り組みやすく、また効果も期待できる方法です。簡単にできる方法としては、こまめに照明を消す、テレビを付けっ放しにしないなど、日常的な無駄遣いをしないように気を付けることで節電につながります。長期で出かける際は家電を主電源から消したり、コンセントを抜いたりすることで待機電力を節約することができるというのもよく知られていますね。普段の生活でプラグを抜き差しするのが面倒な場合は、ワンタッチで主電源のオンオフができるスイッチ付き電源タップの使用や、家電にもともとついているオートオフ機能を活用するのも気軽にできるおすすめの節電対策です。

②の電力を消費する時間帯をずらす方法は、実際に消費する総電力量が変わらなければ直接的な省エネには繋がらないのですが、社会的な電力供給不足を防ぐには効果的な方法となるので合わせて取り組んでいきたいところです。一般的に電力の消費量が多くなるのは朝9時から夜20時頃までで、お昼の15時頃にピークに達するため、この間の電気の使用は極力抑えることが望ましいと言われています。また、電機会社によっては電力を使用する時間帯によって料金が異なるプランも提供されているので、ご家庭における電力消費時間と適用されている料金プランを見直すことで、節電と同時に電気代の節約に繋がることもあるのです。

そして③の使用電化製品や電力供給方法の切り替えですが、これは家電などで使用するエネルギーを、自家ソーラー発電に切り替えるといった方法や、普段使用する家電を省エネタイプのものに買い替える、または電気を使わないタイプのものに切り替えるといった方法が考えられます。各家庭での省エネの水準はどのような対策方法を行うかによって変わりますが、ライフスタイルに応じてできる範囲から取り組んでみるのが良いでしょう。

一人ひとりの省エネが日本全体の省エネにつながります!

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日々の暮らしの中では、節電の大切さをわかっていながらも「自分だけの努力は微々たるものだし」、「少しの時間ならそんなに変わらないか」などとついつい電気や空調を付けっ放しにしてしまったりすることもあるかもしれません。確かに1人あたりが消費するエネルギー量は微々たるものかもしれませんが、それが毎日の積み重ねとなり、かつ何万人、何億人の人々が消費するとなれば、かなりのエネルギー消費量となるのは言うまでもありません。私たちが使用している多くのエネルギーは、元となる石油や石炭などのエネルギー資源を燃焼させることで作られており、その時に発生する二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスによって地球温暖化が深刻な問題となってきています。省エネに取り組むことは、限りあるエネルギー資源を守るだけでなく、地球温暖化を防止することにも繋がるのです。この12月1日の「冬の省エネ総点検の日」をきっかけに今一度ご家庭のエネルギー消費の現状を見直して、未来の地球のためにみんなで取り組んでいきましょう。

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