住まいの今と未来をつたえる

暮らし

防災用品点検の日を活用して災害に備えよう |12/1は防災用品点検の日

2019.11.12


ここ最近、台風や地震といった自然災害が増えているのは皆さんが実感していることではないでしょうか。世界人口の増加や温暖化など、様々な理由によって天候が変化していることが理由として挙げられていますが、今後もこのような災害は発生すると考えられます。避けて通れないであろう災害に対して備えられるのが防災用品です。災害時の生活を支えてくれるだけではなく、時には命を救ってくれるアイテムにもなり得ます。毎年12月1日は防災用品点検の日として制定されているため、この日をきっかけに、日頃から防災用品を揃えている方も、まだ防災用品は常備していないという方も、改めて防災用品の大切さを認識してご自分やご家族の命を守る備えについて考えていきましょう。

自宅の防災セットの再確認をしてみよう


災害大国と言われる日本では、度々大地震や大型の台風に見舞われます。特に東日本大震災以降は防災セットや保存がきく飲料水、食料の蓄えの重要性が一気に広まり、そのような蓄えを用意している家庭も増えたようです。一度このような防災セットを用意しておくと一時の安心感は生まれますが、実際のところ、この防災セットは準備したら終わりではなく、定期的にその内容や状態を見直すことが重要になります。飲料水や食料などの消費期限のチェックはもちろんのこと、電池を使用するタイプの懐中電灯やラジオなどは、長期間放置をしていることで電池が液漏れを起こしてしまうことも。液漏れの場合は電池を交換することで解決できますが、長年使用せずに置いていた電化製品の場合は経年劣化で使えない場合もあるため、防災用品点検の際には動作の確認も忘れずに行いましょう。

また、家族1人1人に合わせた防災リュックなどを用意しているご家庭では、年数が経過するごとに必要とされる用品が変化する場合もあります。特に、家族構成の変化があったご家庭では、いらなくなった物もあれば、逆に不足している物もあるかもしれません。お子様が生まれたご家庭ではおむつなどの蓄えも重要ですし、両親の高齢化などといった理由で同居を始めた方などは、折りたたみタイプの杖や介護が必要な方であれば介護用品、高齢者に適した食料品などが必要になる場合もあるでしょう。

そして、意外と見落としがちなのが、防災セットの収納場所です。時間が経過すればするほど奥に追いやられていて、いざ必要になった時にすぐに取り出せない、あるいはどこにしまったかわからなくなってしまったという状況も考えられます。また、小さなお子様がいるご家庭では備えていたお菓子を食べてしまっていたり、ご家族が一時的にグッズを使用してその後元に戻すのを忘れてしまっていたりという状況も意外と多くあるようです。今一度、現在の家族構成がどのようになっていて、それぞれに適した防災グッズが何なのかを検討することで、実際に災害が発生した時に慌てずに本当の意味で役立つ防災グッズとして機能させることができます。

効率的に備蓄品の点検や交換を


とは言っても、常日頃から災害の発生を心配しているわけにはいかないですし、特に世帯における人数が多いご家庭では、防災グッズや備蓄品の点検には時間も労力もかかることと思います。いかに効率的に、普段の生活の中でもあまり支障をきたすことなく行うかというのも継続的に状態の良い備蓄品を用意するには大切なポイントです。

ここでおすすめなのが「ローリングストック法」と呼ばれる備蓄方法。ローリングストック法とは、日頃から食料品などを多めにストックをしておき、普段の生活で消費しながらなくなった分を新たに補充していくという備蓄方法です。この方法であれば期限切れなどで食料を無駄にすることもないですし、あえて意識をしなくても自然と一定量を備蓄することができます。そして、防災用に備蓄する食料は基本的に保存が効く物のため、レトルトや缶入りタイプのものになりますよね。万が一の防災時に、普段食べ慣れないものを口にすることは意外と心身ともにストレスがかかるものです。日頃からそのような食品を頻繁に食べることをおすすめする訳ではなく、少しでも親しみのある食料を一部取り入れながら準備をしておくことで、緊急時のストレスを少しでも和らげてくれる効果も期待できます。、

また、備蓄品と言うと食料や水などに意識がいってしまいがちですが、それ以外のグッズも忘れずに揃えておくことが重要です。例えば、非常用トイレは食料と同様に用意しておくべきグッズと言えます。災害発生時に避難した先にトイレがなかったり、停電や断水によってトイレを使えない日が数日続いたりすることも想定した上で、必要なだけ蓄えておきましょう。具体的な目安としては、1日5回を目安として1週間分(1人当たり35袋)を用意しておくと良いと言われているようです。トイレのタイプも携帯型やトイレに備え付けるものもあるので戸建てや集合住宅などあなたのお住まいに適した物を確認しておくと良いでしょう。

当たり前ですが,,,まずは生き延びることが大切!


防災グッズや備蓄品の準備はもちろん大切ですが、いざ災害が発生した際に第一に行うべきことは、まず自分の身を守ること、ご家族の身を守ることです。防災グッズを用意したからと言って、お部屋の中の防災対策がしっかりなされていなければ避難することすらも困難になってしまいます。そのためにも、災害から身を守るための基本事項としてご自宅で使用している家具の安全性を改めてチェックしておきましょう。災害はいつ発生するかわかりません。寝ている間に地震が発生してタンスが倒れてきた、家電が転倒して避難経路を塞いでしまい外に出ることができなかった、という話は珍しい話ではなく過去の災害時にも報告されている事例です。このような事態を防ぐためにも、ご家庭で使用している家具や大型家電などの転倒防止対策は時に命を救うことにも繋がる、とても重要な対策となります。

また、転倒防止対策を行うだけでなく、強い地震などで万が一家具が倒れてしまった場合でも、なるべく被害を抑えることができるような配置を検討することも身を守る上で重要です。寝具の横には重く背の高い家具を置かない、火気がある周辺には家具をなるべく置かないというのは基本事項として取り入れ、更に家具を配置する向きや、収納する物の高さを変えるという対策もあります。重いものや、ガラスなど落下して危険なものほど下に収納するようにしましょう。また、賃貸マンションでも最近は壁に傷をつけないタイプも販売されていますので、賃貸の方でも防災対策を取ることが容易になってきています。転倒防止アイテムは、ご家庭で使用している家具のタイプやお住いの環境が持ち家か賃貸かによってそれぞれに適したアイテムが数多く販売されていますので、状況に適したアイテムを設置することで安全性をより高める対策をとりましょう。、加えて、家具を買い替える際には転倒防止アイテムも一緒に揃えるというのも決めておくと暮らしの向上と防災対策が同時に出来ていいですね。

3ヶ月に一度の防災用品点検の日を上手に活用しよう


自然災害自体を防ぐことはできませんが、来たる災害による被害を少なくするのは、いかに事前準備をしっかり行っておくかにかかっています。同じ災害レベルであっても家具の配置1つで被害状況が大きく変わる可能性がありますし、十分な備えがあることで災害後のストレスや負担を軽減できることも。防災用品点検の日は3ヶ月に一度設けられており、3月1日、6月1日、9月1日、12月1日とシーズンごとに制定されているため、衣替えのついでなどに家族全員で防災用品の点検も行ってみるのも良いのではないでしょうか。

タグ TAG