住まいの今と未来をつたえる

リフォーム

見た人を不安にさせる壁面のひび割れ(クラック)を簡易補修!

2017.12.26

少しのひび割れでも漏水するってご存知ですか?
ご自宅を外から見たときに一番印象に残るのはやっぱり外壁ですよね。時とともに新築時の壁の色は落ちてしまいますし、雨水や紫外線等の気象条件や地震による建物の動きによって、どうしてもあちこちにヒビができてしまいます。修繕工事をするまでの状態ではなくとも、ヒビは建物の耐久性にも不安を抱かせたりと見た目も気になりますしヒビは漏水の原因となりますので、放っておくと思わぬ修繕費用がかかってしまうことも……。壁の色を全部塗りなおすのは無理でも、漏水だけは防ぎたいですよね。でも、ヒビのためだけに修繕工事を行うのももったいない! そんな方のために、今回は外壁改修工事までの間のつなぎとしてできる、簡易的なひび割れ補修方法をご紹介いたします。

作業方法

≪用意するもの≫
・ラスター(清掃用ブラシ)

・グラウト材
※グラウト材とは、建設工事において空洞や隙間を埋めるための液体のことを言います。ホームセンターなどで購入することができます。今回は、簡易的に出来て他の工具も不要、上から塗装も出来るダイレクトシールミニ(発売元:野口興産株式会社)を使用しました。
  ダイレクトシールミニ(グラウト材)
・割り箸 ・硬めのスポンジ
・塗料(水性シリコン)
・ハケ
・容器(塗料を入れられる物)
・マスキングテープ(養生テープ)、マスカーテープ ※必要であれば
・脚立(必要であれば)

1.ほこりやカスを取り除く

最初にラスターでひび割れ箇所の清掃を行い、ほこりやカスを取り除きます。ほこりやカスが残っていると、仕上がりが悪くなったり耐久性が落ちたりするためしっかりと取り除いておきましょう。

2.ダイレクトシールミニ(グラウト材)のアタッチメントを選択
ダイレクトシールミニとアタッチメント
ひび割れ箇所の清掃が終わったら、ひび割れの幅に合わせてダイレクトシールミニのアタッチメント(ノズルに装着する部品)をします。

3.ノズルにアタッチメントを取り付ける
アタッチメントを装着したダイレクトシールミニ
ノズルの先端にアタッチメントを取り付けます。ノズルの根元がゴムになっており、ノズルを押したり倒したりすると中のグラウト剤が出てきますので、誤って釘などで穴を開けないように注意してください。

4.ひび割れ箇所にグラウト材を注入する
グラウト材(ダイレクトシールミニ)を注入する
グラウト材をひび割れ箇所に押し付けながら注入していきます。一気に注入してしまうと圧力で中のグラウト材がもれてしまいますので、しっかりと押し付けながらゆっくりと注入していってください。

5.はみ出しているグラウト材を除去して整える
グラウト材を割り箸スポンジで除去
まだ割っていない割り箸に、小さく切ったスポンジをはさみ、注入したグラウト材のはみ出ているものを除去します。

6.1~2日ほど乾燥させる

グラウト材を注入後、塗装するまでに1~2日ほど乾燥させます。しっかりと乾燥させないと防水効果がでませんので、しっかりと乾燥させましょう。

7.マスキングテープで養生をする
補修箇所をマスキングテープで養生する
1~2日ほど乾燥させた後、塗装する範囲をマスキングテープで養生をします。
※塗る面積が広い場合やや塗りにくい場所の場合ははビニールで広範囲の養生ができるマスカーテープも使用したほうがいい場合もあります。他の場所に付着しないよう養生を行ってください。

8.塗装をする

水性シリコン塗料を刷毛で塗装します。色はできるだけ塗装部分と同色を購入しましょう。

9.塗装完了後にマスキングテープを撤去する

塗装完了後は、塗装した部分周辺のマスキングテープをすぐに撤去しましょう。
※塗装が完全に乾いた後にマスキングテープを撤去すると、塗装が掛けてしまう原因になります。
塗料が完全に乾いたら完成です。

それでは補修前と補修後を比較してみます。
壁面のひび割れ補修前
(補修前)
壁面のひび割れ補修後
(補修後)
補修前は細くヒビが入っていましたが、グラウト材でヒビを埋め防水し、上から塗装したことで補修跡も目立たず補修することができました。

備えて防ごう漏水被害

こんな小さなヒビから漏水なんて……と思われるかもしれませんが、ヒビの深さや重症度はパッと見ただけでは分からないもの。たかがヒビ、されどヒビなので、小さなヒビから大きな損害となる漏水事故が起こらないとも限らないのです。水漏れ程度ですめばまだいいですが、電気系統へ影響がでてしまったり、高価な家財の近くで漏水してしまったりしたら大変です! これだけの作業で漏水の可能性を少しでも減らせるのであればお手軽ですよね。修繕工事までまだ時間があるけれど気になるところがあるという方は、ぜひ試してみてくださいね。

タグ TAG