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これからマンション暮らしを始めたい方! 快適なマンションライフに向けて事前に考えておきたいこと

2019.06.10

マンションに住むということは戸建て住宅と異なる点が多くあるのをご存知でしょうか。マンションを購入すると「区分所有者」になり、他の区分所有者の方達と一緒に「管理組合」として皆でマンション全体の管理や活動を行っていきます。管理方法やより充実したサポートを受けられるサービス等の有無はマンション毎に様々ですので、立地・外観・間取り・価格・毎月の管理費等といった一般的なことだけでなく、管理組合の活動内容等も把握した上で購入できたほうが良いですし、将来的な住み替えをすでに検討されている方の場合は、売却時期も含めた長期的な計画を検討してから購入されるのがベターでしょう。

快適なマンションライフに向けて購入前から考えておきたいことはたくさんありますが、「管理組合員になったら注意したいこと」「長く安心して住めるマンションかどうか」「将来的に住み替えを予定されている場合のポイント」の3つについてご紹介します。

管理組合って何?特に気を付けたい個人情報の取り扱い


マンション管理組合の役割についてはこちらの記事でもご紹介していますが、マンションの「共用部分」の管理をはじめ、マンション全体に関わることについて検討・実行しています。一戸建てにお住まいの方で例えると町内会に似たような組織というとイメージしやすいでしょうか。「町内会の役員」のように、「管理組合の代表者(=理事)」を数名選出して「理事会」を組織して活動することが一般的です。区分所有者は必ず管理組合員となりますが、理事は必ずなるものとは限りません。それであれば“理事にはなりたくない・立候補しなければよいのか”とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、多くのマンションでは輪番制のように持ち回りで理事を担当するルールを設けている場合が一般的なようです。

管理組合がマンション全体をより良くするための組織であるからこそ、理事には我こそはと熱意のある方に担っていただきたいものですが、もしあなたが理事になった際に特に気を付けてもらいたいのが個人情報の取り扱いです。あなたが理事にならなくとも、理事会がきちんと個人情報の取り扱いに気を付けているかどうかは多くの方が関心を持つ部分でしょう。

マンション内での行事やイベント、防災活動に熱心に取り組んでいる管理組合では居住者名簿(居住者全員の氏名や連絡先等の個人情報をまとめたもの)の作成・更新をきちんとされていることが多いようです。居住者名簿がしっかりと作成されていることでイベント時のコミュニティ活性化につなげていたり、防犯や防災・減災の面ではいざという時に助け合える環境づくりに活かされていたりします。理事になった場合には居住者名簿からのみでなく、管理費や修繕積立金の会計報告や居住者間でのトラブル対応などでも個人情報に触れる機会が出てきます。マンションに住む際には『管理組合員としてみんなでマンションを良くしていくこと』と『個人情報に接する機会が増えるので管理をしっかりと行う必要があること』を考えておくと良いですね。

便利なマンションがどんどん増えている。あなたはどんなマンションに住みたい?


管理組合が自主的に日々の管理(清掃等)を行っているマンションもありますが、日々の管理や各種点検業務などを「管理会社に委託」している管理組合もあります。また、管理や点検業務のみでなく、より居住者が豊かに暮らせるように管理組合だけでは対応や提供できないサービスを取り扱っている管理会社もあります。

管理会社各社によって取り扱いサービスに違いはありますが、参考例を挙げると、


・24時間体制でのトラブル対応
24時間体制の緊急対応電話があり、緊急時に電話をすると警備会社や専門の技術者などが派遣されて対応してもらえるサービス。夜中のトラブルにも安心です。


・クリーニングサービス
マンションでクリーニングの回収~受け取りまでしてくれるサービス。物によっては季節外の衣類を預かって管理してくれるサービスもあります。


・不在時の宅配物取次サービス
宅配物の発送・受け取りをフロントで行えるサービスです。最近は宅配ボックスでできるところもあります。


・ベビーシッターや介護士サービス
子どもを無料で預かってくれるベビーシッタールームがあったり、介護が必要な方でも入居しやすい介護付きマンションもあります。


・コミュニケーションの場を設ける企画
ビンゴ大会やクリスマス会など住民同士がコミュニケーションをとれる場を企画してくれるサービスです。

などがあります。

生活に密接した便利なサービスが整っているマンションとそうではないマンションというのは長く住むほどに利便性に大きな違いが出てくることや、マンションの資産価値にも差が出ることになります。あなたや家族にとって便利なサービスがあるかなどは事前にチェックしておきたい部分ですし、たとえ現時点でお気に入りのサービスが導入されていなくとも、新しい取り組みや皆が喜ぶアイディアであればしっかり検討してみようという雰囲気のある管理組合であれば将来的な導入の可能性も考えられるでしょう。

長期的目線で考えると、管理組合員同士のコミュニケーションが活性化しており皆でより良いマンションライフ環境をつくっていこうとしていることや、管理組合がしっかりと機能していることが大切です。「きちんと維持修繕がなされ、住みやすい環境とサービスが整っているマンション」ということで入居状態が安定し、空き家問題に端を発する管理費や修繕積立金不足により必要な大規模修繕工事すらできないような悪いスパイラルに陥る可能性も低くなるでしょう。

すでに将来的な住み替えやを検討されている方へ


マンションに住んでみたいが、将来的にはあなたもしくはパートナーの実家に戻って暮らすことを希望していたり、ライフスタイルに関する考え方やいろいろな事情によってすでに住み替えを視野に入れて検討される方もいると思います。ここでは住み替えを考慮したマンション選びのポイントを3点ご紹介します。

1.立地は重要!
イメージしやすいポイントであると思いますが、多くの方の「購入したい物件」と「売却しやすい物件」は基本的には同じです。外観や間取りなどの違いはありますが、「立地」というのは多くの方にとって重要なポイントとなります。特に、駅からのアクセスの良さ・近さは通勤や通学をはじめとして生活に大きな影響を与える部分です。

駅から近いことで交通の利便性を得られることだけでなく、駅から近いと多くの施設・店舗が集まっていることが多いために生活の利便性も得ることができるため、住み替えを見据えた検討では大きなポイントとなるでしょう。

2.部屋の環境も大切!
住み替えをスムーズに成功させるためには、上記で説明した立地だけでなく、部屋の環境もポイントとなってきます。最近では大掛かりなフルリノベーションを実施することを前提に物件を購入される方(またはサービス)も増えてきましたが、そうせずとも最初から良好な環境であるとより望ましいですよね。

採光や通気、湿度などが部屋の環境を考える上でよく検討される項目です。隣り合うお部屋が無い角部屋であれば通常の部屋よりも採光性や通気性が良いことから湿気もたまりづらく、全体的な評価が高まるポイントです。

3.住み替えのタイミングと資産価値低下リスクのバランスも考慮!
あなたの住み替え予定時期はいつですか?マンションを売却して利益を得ると譲渡所得税がかかってしまいます。その税率は不動産所有期間によって変更し、5年を超えている場合(長期譲渡所得)は20.315%ですが、5年以下の場合(短期譲渡所得)は39.63%となり、約2倍もの差がありますので留意しておきましょう。

一方、値下がりリスクも考慮しておくことも重要です。マンションでも戸建てでも築年数が経過するほど価格は下がり続けます。築30年を超える頃では建物の価値がほぼ無くなり、土地のみの評価となるため価格が下げ止まることが多いです。

住み替えのタイミングと値下がりのバランスも考慮して検討していくことが大切ですね。

3つのポイントを紹介しましたが、住み替えを視野に入れている場合は、売却するときのことを考えた上での物件選びが重要になってきますね。住み替え前提だからこそ検討にあたっての優先順位が上がってくる条件などもありそうです。いずれにしても、実際にあなたが住む際に充実したマンションライフを過ごしつつ、売却の際もスムーズに進むマンションを探すためにはしっかりと検討の時間と期間を設ける必要がありそうです。

まとめ:マンションでどんな生活を送りたいのかを明確に!

マンションでは戸建てとは異なり、「管理組合員」として多くの方と支えあいながら生活をしていきます。だからこそ外観や間取りといった部分だけでなく、管理組合がしっかりと機能しているかや居住者同士のコミュニケーションの部分も含めて自分の生活にあった環境が整っているかなどの、表面的な物件情報だけでは分かりづらい部分までも含めて検討されると良いのではないでしょうか。また、住み替えをお考えの方にとってもマンションの購入および売却というのは大きな決断事項となりますのでしっかりと準備・計画をしたうえで検討をしていくことが望ましいでしょう。

あなたのこれからの新しいマンションライフがより充実したものとなるちょっとしたヒントとなれば幸いです。

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