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ブレーカーは防災の強い味方? ブレーカーを知って電気火災を防ごう

2019.01.28

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電気を一度に使いすぎると落ちる「ブレーカー」について、どの程度のことをご存知でしょうか。たくさんのスイッチがついているブレーカーですが、その機能についてほとんど知らないという方も多いのでは。ブレーカーが突然落ちてしまうととても困りますが、ブレーカーは電気による漏電などのトラブルが発生した際に、大きな事故になるのを防ぐための大事なセーフティツールでもあります。今回はシェアリングテクノロジー株式会社が運営する生活110番に寄せられた、漏電トラブルに関する調査をもとに、電気の防災についてご紹介します。

漏電に関する相談で多いのは?

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シェアリングテクノロジー株式会社の調査によると、同社が運営する生活110番に寄せられた漏電に関する相談の件数で一番多かったのは「ブレーカーが上がらない」という相談だったのだそう。相談数のグラフを見てみると、ほかの相談と比べて5倍以上の件数があり全体の半数以上が「ブレーカーが上がらない」という相談であることがわかります。普段使用しているブレーカーにはいくつかの種類がありますが、気を付けなければならないのが漏電を防止する役割の「漏電ブレーカー」が上がらない場合。漏電ブレーカーとは普段ブレーカーが落ちた時に復旧させるブレーカーではなく、漏電が起きてしまっている場合にそれを感知して強制的に電気を遮断する役割を持っているブレーカーのため、このブレーカーが上がらない場合には家のどこかで漏電が起こっている可能性があるのだそう。普段ブレーカーをあまり見ない方だと、どのブレーカーが漏電ブレーカーかわからないかと思いますが、アンペアブレーカー(電気の使い過ぎなどで落ちるブレーカー)の隣にあることが多いようです。また、漏電ブレーカーが落ちた時はその原因も確認しましょう。


引用元:http://www.tepco.co.jp/pg/consignment/for-general/basic-knowledge/board.html

漏電ブレーカーが上がらない場合には、いったいどこで漏電が起こっているのか不安に思うかもしれませんが、こちらに関しては簡単に調べることができますのでご紹介します。

①漏電ブレーカーとサービスブレーカー以外の安全プレーカー(小さいブレーカー)をすべて落とします。
②漏電ブレーカーのスイッチを入れます。
③最初に切ったサービスブレーカーを1つずつ入れていきます。
④1つずつ安全ブレーカーを入れた際にどこかで漏電ブレーカーが落ちたら、その場所で漏電が起こっている可能性があります。

また、漏電ブレーカーに限らずブレーカーが上がらない場合はブレーカー自体が故障している場合もあります。ブレーカーが故障した状態だと万が一電気系統のトラブルがあった際にブレーカーが作動しなくなってしまうため電気を止めることができず、火災や感電事故の原因となってしまう可能性もあるそう。漏電ブレーカーにはテストボタンがついているため、月に1度はテストボタンを押して漏電ブレーカーが落ちるかどうか確認するのがおすすめだそうです。一般的にブレーカーの寿命は10年ほどといわれていますので、10年を過ぎたら交換することも検討しましょう。

震災で注意しなければならない通電火災


火災というとガスコンロなどが火元となるイメージがありますが、大きな地震が発生した際には特に電気による火災にも注意が必要なのをご存じでしょうか。1995年に起こった阪神・淡路大震災では地震による被害に加えて火災による被害も発生しており、その原因として注目を集めたのが「通電火災」という電気による火災。当時の神戸市で発生した建物火災の中で原因が判明している55件のうち6割を占める35件が電気による火災、そのうち33件が通電火災だったのだそう。
通電火災とは、地震で停電が発生した際にブレーカーを落とさず避難してしまい、電力が復旧した際にスイッチがオンのままになっていたストーブなどの電化製品が勝手に起動してしまい、周囲の可燃物を熱してしまうことで火災につながったり、地震によって破損した電気コードに電流が流れることでショートが発生して火災が発生する火災のことをいいます。万が一地震が発生した際には避難する前にブレーカーを落としておき、避難先から戻ってきてブレーカーを上げる際には電化製品の電源やケーブルの破損に注意をすることで、通電火災を防ぐことができます。

冬は電気火災に要注意

寒さが一番厳しくなることが予想される2月は、これまでよりさらに電気ストーブやガスストーブなどの家電製品を使うことが増えるかと思いますが、そこで気を付けておきたいのが「電気火災」です。冬の季節はストーブなどの家電製品を使うのに加え空気が乾燥しやすいため、火災が起きやすい季節なのだそう。東京消防庁によると、東京都では電気ストーブが原因による火災が過去10年間で平均約105件発生しているそうですので、電気ストーブだからといって気を抜かず、電気ストーブの近くに可燃物を置かないようにするなどの対策をして電気火災を予防しましょう。
また、家庭で起こる電気火災は電気ストーブが原因の火災以外にも、漏電の一種である「トラッキング現象」による火災も多いのだそう。コンセントに湿気を含んだほこりが溜まることで発生するこの現象は、コンセント付近で発生するため漏電ブレーカーが反応しないことから気が付くことが難しく、火災につながりやすいのが特徴です。トラッキング現象による火災は電気ストーブなどの家電を使用しない季節でも、ほこりと湿気さえあれば発生する危険性があるため、コンセント周りにほこりが溜まらないよう定期的な清掃をしてトラッキング現象を防ぎましょう。
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生活110番
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