9月1日は防災の日!見逃しがちな災害時必須品の準備はできていますか?
2022.09.01
災害大国ともいわれる日本。2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震など、2000年以降には大きな災害が続きましたが、近い将来、また更なる大災害が起こる可能性が高いといわれています。東日本大震災以降、個人でできる防災対策をしている人も多いと思われるかもしれませんが、こちらの記事 でもご紹介した通り、約半数の方は避難場所や避難所の場所も把握していないという調査結果もあり、一人一人の備えがまだまだ必要な状況です。
特に、人口が集中している首都圏では避難場所や避難所も不足しており、倒壊リスクの低いマンションに住んでいる方は基本的に在宅避難になります。だからこそ、普段から“安心して”在宅避難できる環境や備蓄、避難時の生活方法など防災全体について考えることは大切なのです。
総務省統計局の平成30年住宅・土地統計調査によると日本の住宅のうち43%はマンション(共同住宅)となっていますが、マンション特有の災害リスクについては、あまり話されていません。それでは、マンションに住む人が考えるべき、防災対策とは、どのようなものがあるのでしょうか。
自分に合わせた防災グッズを用意

マンションの高層階に住んでいる場合、食料品や日用品の買い出しはお店で購入できたとしても、エレベーターが止まってしまっているなど、通常より困難な状況になることが考えられます。お米などの重たい物や、非常食となりえるものを日ごろから少し多めに揃えておき、使っては補充するを繰り返すローリングストックをしておくといいでしょう。また、自宅から避難場所に移動しなくてはいけなくなった場合にも備えて、防災グッズをまとめておくことも大切です。
関連記事:防災に役立つ「ローリングストック法」って知ってる?防災意識調査でわかった4割の人が実行している防災対策とは
備蓄の目安としてはローリングストックの物とあわせて、最低3日から1週間分の食料品と飲料 x 人数分を用意しましょう。おすすめは、ミネラルウォーター、缶詰、レトルト食品など、火を使わずにどこでも簡単に食べられる物です。日頃から好きで食べている物で上記の条件を満たしているものがあれば、そちらを用意しておくとストレス軽減も期待できます。栄養のあるプロテインバーなどのスナックもオススメです。
《食品例》
- ミネラルウォーター
- 米
- 缶詰
- レトルト食品
- プロテインバー
- ビスケット
- 野菜ジュース
自分に必要な日用品のストックも大切です。普段から使っている常備薬や、生理用品、おむつなど自分自身や家族に必要な生活必需品を用意しましょう。
《日用品例》
- 薬
- 生理用品
- メガネ
- おむつ
- 衣類
- ティッシュ
見逃しがちなデジタルツールの備蓄も忘れずに

最後に忘れずに用意しておきたい物は、充電器などのデジタルツール製品です。デジタル化が進んだ現代、災害時の情報収集や家族との連絡にパソコンやスマートフォンは必須になっています。電気が止まっても使うことができるよう、モバイルバッテリーや、電池でも使える充電器があると安心です。
また、災害時には普段使用しているSNSやクラウドサービスに影響がある可能性もありますので、個人情報や連絡先などの大切なデータは、事前にデジタル化しUSBやSDカードなどコンパクトにまとめておくと、インターネットが使えない状況でも連絡先を把握することができます。電子製品は雨や台風時の避難に備えて、防水バックやポーチにまとめておくと安全でしょう。
《デジタルツール例》
- モバイルバッテリー
- 個人情報をまとめた外部メモリ
- 充電ケーブル
参照:ExpressVPN 「テック用サバイバルキットを準備しよう」
マンション防災マニュアルを活用しよう
マンションは一般的に木造建築よりは構造が強く、災害対策にも優れているといわれています。一方で、エレベーターが停止した場合に、階段を使わなくてはならなくなったり、高層階は地震の揺れが大きく、家具等の転倒で怪我をする可能性も高くなります。
2019年の台風時には多摩川沿いのマンションが浸水や停電の被害をうけたニュースもありましたが、一般的な防災対策でマンション特有のリスクが話されることはまだ少ないのが現状です。実際の災害時に慌てず、リスクを防ぐためにも、事前にマンション防災マニュアルを読み、災害時のリスクを想定しておくことも大切です。
関連記事:マンション管理組合向け防災パンフレット
関連記事:賃貸オーナー向けマンション防災マニュアル
多くの人が一つの建物に住むマンションでは、災害時に隣人との協力も必要になります。避難状況の情報交換や、エレベーターが停止した際の荷物の持ち運びなど、普段から顔見知りになっておくと、お互いに協力しやすいですね。特に、一人暮らしの場合は、知っている人が周りにいることで災害時の不安も減るでしょう。
家庭での準備とは別に、理事会や管理会社に災害対策について確認しておくことも大切です。大型マンションでは災害時に多くの人が管理会社に問い合わせをするため、すぐに連絡がとれない可能性もあります。緊急時用の連絡先や委託内容含め、自分の住んでいるマンションにどのような備蓄品があるかなどの情報を事前に把握しておくと、個人の事前準備もしやすくなるでしょう。
管理組合の活動としては備蓄のほかにも災害時すぐに行動できるように、マンション住民による防災組織を立ち上げておくことも大切です。管理会社と話し合い、防災組織内での役割を決めることで、スムーズに行動できるでしょう。
関連記事:被災経験者アンケートから見る震災時に自助で不足する物とマンション管理組合での対策
自然災害はいつ起こるかわかりません。日頃からシミュレーションし、対策を考えておきましょう。今回上げた3つのポイントなど、普段からできることを準備しておくと安心ですね。