住まいの今と未来をつたえる

暮らし

7月31日は『蓄音機の日』!音楽を楽しめる部屋にリフォームする方法

2019.08.08

7月31日が「蓄音機の日」だったのをご存知でしょうか。生演奏以外の音楽を自宅で楽しめるのはこの蓄音機が発明されたおかげとも言えます。夏のこの時期のイベントとして、野外での音楽フェスを思い浮かべるという人も多いのではないでしょうか。野外フェスやライブなどでは、普段と違う環境で大音量の音楽を存分に楽しむことができます。音楽好きにとってはたまらない、そんな体験を自宅でもすることができたら最高ですよね。そこで今回は、自宅の一室をリフォームやリノベーションをして音楽を思い切り楽しめる部屋にする方法をご紹介します。

蓄音機の日とは?

皆さんは、7月31日が「蓄音機の日」だということをご存知でしょうか。天才発明家トーマス・エジソンが、1873年のこの日に蓄音機の特許を取得したことに由来しています。当時エジソンは、電話の音声を紙に書き記す機械の発明に取り組んでいましたが、途中で電話機から聞こえる音そのものを再生できれば良いのだとひらめき、発明の方向を転換します。そうして完成したのが最初の蓄音機、「フォノグラフ」でした。しかし、この時点では使われている部品が特殊で大量に作ることができず、蓄音機自体も量産することはできませんでした。後にグラハム・ベルとエミール・ベルリナーという2人の発明家の手が加わったことで、やっと量産が可能で実用に耐えうる蓄音機が完成したのです。特にベルリナーが作り出した円盤式の蓄音機である「グラモフォン」はその後広く一般に流通するようになり、ベルリナーの設立した会社は、紆余曲折を経て現在の「ビクター」という大企業となりました。現在はオーディオ機器だけでなく映像や音楽コンテンツの販売なども行っているビクター社のシンボルマークが蓄音機とそれに耳を傾ける犬なのは、元々蓄音機の販売をしていた会社だからなんですね。
偉人たちの手によって作り出された蓄音機ですが、最近ではDIYもできるキットが販売されています。音が録音される仕組みも、実際に作ってみることでより深く理解することができるのではないでしょうか。そもそも蓄音機は、音の振動を針で溝として記録し、その溝を別の針で辿ることで音を再生できるというものです。ではなぜ音によって針が振動するのか、そもそも音はどうやって聞こえてくるのかといった、音に関する基礎的な知識は小・中学校の理科でも学びますので、学校で習った内容を活かした夏休みの自由研究にもおすすめ。もちろん自由研究ではなく、純粋に工作としても楽しめます。

蓄音機や音楽を存分に楽しもう!防音リフォームの方法をご紹介


蓄音機はもちろん、レコード、テープ、CD、DVDと音楽を聞く媒体は数多くありますが、専用の媒体でなくともスマートフォンやパソコン上の電子ファイルで音楽を再生できるようになったことで、より音楽を気軽に聞く機会も増えています。そんな中、臨場感あふれる独特な音やレコードのレトロな見た目に魅力を感じる人が増え、蓄音機の人気も上がってきているようです。せっかくこだわるのであれば、音量を気にせず楽しみたいものですよね。
でも中々大音量で楽しむなんてことは出来ない、と思っている方におすすめしたいのが、防音リフォームです。具体的にはどのような方法があるのかを詳しく見ていきましょう。防音加工を施せる箇所は、大きく分けて3つ。床、壁、そして窓です。
床に関しては、防音機能の高い床材に張り替える方法と、通常の床材の下に防音マットを敷く方法がありますが、この2つを組み合わせることで、より一層の効果が期待できます。音楽を楽しむだけではなく、集合住宅に住んでいて、下の階への音が気になるという場合にもおすすめですよ。
壁に関しては、遮音材や吸音材を張る方法があります。遮音材単体では防音効果があまり期待できないため、吸音材と一緒に使用することがおすすめです。壁・遮音材・吸音材の順番にすると、室内で出た音を吸音材が吸収し、その吸収した(小さくなった)音を遮音材が遮る・跳ね返すことで防音効果をより大きなものとすることができます。また、壁に付いている換気口からも音は漏れるもの。換気口を防音加工されたものにしておくとより安心です。

最後に窓ですが、窓ガラスを防音機能があるものに変えるというのが一般的な方法です。それだけでは不安な場合には、内窓を取り付けるという方法もあります。2つの窓の間の空気が音を吸収してくれるので、より一層の防音効果が期待できます。また、お手軽な方法としてカーテンを防音効果がある遮音カーテンに変えるという方法もありますね。遮音カーテンを使う場合、隙間が開いてしまうとあまり効果がなくなってしまうので、しっかり採寸を行うようにすると良いでしょう。

「防音室」を新たに作るリフォーム方法もあります!

防音リフォームには様々な方法がありますが、それだけではまだ不安という方には防音室がおすすめです。ライブ並みの大音量で思いっきり音楽を聴きたい、自分でも楽器を演奏したいという場合に適しています。防音室リフォームでは部屋全体を工事し、元々の部屋の中に一回り小さな部屋を作ります。この時、元々の部屋との間には空間ができます。浮遮音層と呼ばれるその空間が、音を吸収してくれるという仕組みになっています。もちろん工事の段階で、床や壁など全体にも音を遮るための加工が施されます。特に楽器を演奏したいと考えている場合、それぞれの楽器が出す音の特徴に合わせた防音室などもあるので、工事前に相談してみると良いでしょう。
しかし、大がかりな工事を伴う防音室を作るのは、一軒家や持ち家でないとなかなか難しいですよね。マンションなどの集合住宅に住んでいると、工事そのものが近所迷惑になってしまいかねないですし、両隣や上下にある部屋の住人に許可を取ったり、住人の総会などで工事が可能かどうかを話し合ったりする必要があります。また、賃貸物件に住んでいて勝手に工事ができないという場合もあるかと思います。そんな時におすすめしたいのが、組み立て式の防音ボックスを置くという方法です。この防音ボックスは市販されており、組み立てて家の中に置くだけで簡単に防音室を作り出せるという便利で手軽なものです。部屋の中に大きな箱が置かれているような状態になるので、部屋が狭くなったり圧迫感を感じたりすることはあるかもしれませんが、大々的な工事をしなくても良いという大きなメリットがあります。組み立て式の防音室には様々な大きさや、防音の程度を表すグレードがあります。どの程度音が防げれば良いのかを考え、部屋の広さや音の大きさなどを加味し、自分に適したものを選ぶようにしましょう。

好きな音楽を存分に楽しめるリフォームで夏の暑さのイライラとはさようなら!


「蓄音機の日」である7月31日は、まさに夏真っ盛りです。暑い屋外での音楽フェスはもちろん盛り上がりますし、ストレスの発散にもなりますが、あまりの暑さに熱中症などで倒れてしまっては元も子もありません。そんな時に、ご近所を気にすることなく好きな音量で音楽を楽しむことができる環境があったら、しかもそれが快適に空調の効いた部屋の中だったとしたら、最高だと思いませんか?

今回ご紹介した防音リフォームや、防音室などのリノベーションはどれも工事が必要なものですが、同時に遮音カーペットや遮音カーテン、組み立て式の防音室などDIY的に自分でできるものもありました。リフォームやリノベーションと聞くと大げさに感じますが、DIYできるものであればチャレンジしやすいですよね。周囲を気にせず音楽を聴き、歌を歌い、楽器を演奏できる環境はまさに天国です。快適に、思う存分音楽を楽しむことができる空間リフォームで、この夏を音楽と一緒に快適に過ごしましょう。

タグ TAG