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入浴習慣で変わるヒートショック危険度 ヒートショック予備軍が多いのは千葉県と宮崎県

2018.12.19


入浴時の水温や湯量などによって近年よく聞くようになったヒートショックのリスクが変わるというのをご存知ですか。暑かった夏も終わり、夏場はシャワーで過ごしていた方も湯船に浸かりたい季節がやってきましたね。シャワーではなく湯船に浸かることは健康面でもメリットをもたらしてくれますが、ちょっとした生活習慣で命を脅かす危険性すらあるのだそう。今回はリンナイ株式会社が行った都道府県別の入浴習慣調査のデータをもとに、ヒートショックのリスクを下げる方法をご紹介します。

あなたは大丈夫?ヒートショック危険度をチェック

近年よく聞くようになったヒートショックという言葉。テレビなどでも紹介されるようになった影響で認知度も大分上がってきたようですが、このヒートショックの意味を正しく理解していますか?
日本医師会によると入浴中に亡くなる方は全国で年間1万4000人と推測されていますが、その原因の多くがヒートショックである可能性があるそう。ヒートショックとは特に冬場入浴時、温かいリビングと寒い浴室の温度差や、寒い浴室と温かい湯船といった温かい場所⇔寒い場所の行き来によって血圧の変動が起こり、身体へダメージを与える現象のことをいいます。ヒートショックがおこると、心筋梗塞や脳卒中といった重大な疾患となってしまう場合も。では、具体的にどのような習慣があると、危ないのでしょうか。今回の調査に使用された入浴科学者の早坂先生監修のヒートショック危険度簡易チェックシートの項目は下記の通りです。この10項目のうち、5項目以上に当てはまる方はヒートショックになる可能性が高い「ヒートショック予備軍」なのだそうです。


引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000015237.html

ヒートショック危険度簡易チェックシートのアンケート結果によると、多かったのは脱衣室や浴室に暖房がないという回答で、それぞれ50%ほどの方が「ない」と回答しています。早坂先生によると、チェックシート5個以上の方が「ヒートショック予備軍」ではあるものの、1つでも当てはまる事項があるとヒートショックの可能性があるので油断できないそう。浴室や脱衣所の暖房設備を取り入れるのが難しい場合もあるかもしれませんが、ヒートショック予防に効果的な設備だそうですのでぜひ取り入れたいですね。

◆ヒートショック危険度簡易チェックシートの結果


Q1.次の項目のうち、あなたにあてはまるものはどれですか?すべてお選びください(複数回答 N=2,350)


リンナイ株式会社調べ
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000015237.html

ヒートショック予備軍が多いのは千葉県と宮崎県


(リンナイ株式会社調べ)
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000015237.html

前述のヒートショック危険度簡易チェックシートを都道府県別に調査した結果によると、最もヒートショック予備軍が多かったのは「千葉県」と「宮崎県」で、およそ24%の方がヒートショック予備軍という結果に。逆にヒートショック予備軍が少ない都道府県は「長野県」となっており、なんと予備軍は0%だったのだそう。全体を見てもヒートショック予備軍が多い県は比較的暖かい地域が多いことから、ヒートショックに対する危機感が薄いのかもしれませんね。さらに、ヒートショックの認知度の調査では、内容や対策まで知っている人が多い県のトップ3に、ヒートショック予備軍の多い県の「千葉県」と「宮崎県」が入っているという意外な結果になっています。ヒートショックを知っていても、対策できていない割合が多いということは、やはり温暖な地域ゆえにヒートショックに対する油断があるのかもしれません。早坂先生によると温かい地域でも冬の脱衣室は室温が下がってしまうため、対策が必要だそうですですので暖かい地域でも油断せず対策した方が良さそうです。

◆ヒートショックの認知度に関する調査

Q2.あなたは「ヒートショック」という言葉を聞いたことがありますか?(単一回答 N=2,350)

ヒートショックについて内容も対策法も知っている人が多い都道府県ランキング


1位 千葉県 32.0%
2位 岩手県 28.0%
3位 栃木県 24.0%
  福井県 24.0%
          宮崎県 24.0%

(リンナイ株式会社調べ)
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000015237.html

知っておこうヒートショック予防の入浴前準備呼吸

高齢の方などは特に命に直結することも多いヒートショックですが、予防するにはどうしたらいいのでしょうか。ヒートショック予防に効果的な脱衣所や浴室への暖房設置ですが、設備を取り入れるのはなかなか難しいという方もいますよね。
早坂先生によると、ヒートショックを予防する方法のひとつに、腹式呼吸をするというのがあるとのこと。腹式呼吸は交感神経の興奮を抑え、血圧を安定させる作用があるため、裸になる前に腹式呼吸で血圧を安定させることで、ヒートショック予防に効果が見込めます。また、下着を脱ぐ際は脱衣所ではなくお湯で多少温まっている浴室で脱ぐと、寒暖差を抑えられるためヒートショックの予防になるのだそうです。腹式呼吸や下着の脱ぐ場所などは手軽に取り入れられますので、いろいろな対策をするのは金銭的にも手間的にも難しいという方はまず手軽な方法から取り入れてみるのもいいかもしれませんね。


引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000015237.html

これからますます寒くなってヒートショックが起こりやすい季節となると思いますが、暖房設備がある方はもちろん、取り入れることが難しい方は日常の入浴習慣で予防する必要がありそうです。ご紹介した腹式呼吸はもちろん、湯の温度の設定を低めにして寒暖差を抑えたり、助けを呼べない状況での入浴を避け、万が一の時にも対応できるようにしておくなど自分に合った方法でヒートショック予防を心がけたいですね。

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