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5月5日は薬の日!薬の正しい服用方法あなたは知っていますか?

2019.05.03

5月5日は子どもの日ですが、同時に薬の日でもあります。春夏秋冬問わず病気や怪我で薬を利用する機会はありますが、薬を正しく使えていますか? 病院で処方される薬はもちろんのこと、薬局で購入することができる市販薬でも使い方を誤ると、思わぬトラブルを引き起こすことに。薬の使い方を知って、自分や家族を守るために正しく使用しましょう。

知っておきたい!薬とNGな飲み合わせ


普段何気なく飲んだり食べたりしているものの中にも、薬を服用する場合には気を付ける必要のある飲み物や一緒に飲んではいけないものがあります。症状を改善しようと薬を飲んだのに効果を十分に得られなかったり、そのせいで症状が悪化してしまったり副作用に悩まされてしまっては元も子もありません。薬を飲むときにやってしまいがちなNGの飲み物や一緒に飲んでしまいがちなものは何なのでしょうか。

水以外の飲み物×薬


普段の水分補給としてお茶を飲む方は多いと思いますが、薬を飲むときは基本的に“水またはぬるま湯”が原則となります。例えばお茶は薬の種類によってはお茶に含まれているタンニンが薬の成分を阻害してしまい十分な効果を得られない可能性がありますし、その他の飲み物に関しても下記のような可能性が。

・コーヒー
→カフェインが強く作用して睡眠を妨害することがあります。

・牛乳
→薬の成分と結びついて吸収が弱まってしまうことがあります。

・グレープフルーツジュース
→薬の代謝を阻害してしまい薬が効きすぎてしまったり、副作用が出やすくなってしまうことがあります。

・熱湯
→あまり熱いお湯で薬を飲むと、薬が分解してしまい効きにくくなることがあります。

薬を飲むときは“水またはぬるま湯”と薬の説明書などに書いてあるのは、このような理由があるからなのですね。ついよく飲んでいるもので薬を服用してしまいがちですが、薬の効果をしっかり得るためにも飲み物にも気を付けましょう。

アルコール×解熱鎮痛剤


お酒を飲んでいたらアルコールの影響で頭痛がしてきた、という場合に解熱鎮痛剤を服用するのは危険です。解熱鎮痛剤の成分によっては胃が荒れてしまったり、肝機能障害を引き起こすことがありますので、特にアルコールでは薬を飲まないようにしましょう。

市販風邪薬×解熱鎮痛剤


風邪で病院に行くと抗生物質と一緒に解熱鎮痛剤が処方されて、「熱が高くなったら飲んでください」と渡されることがありますが、市販薬の風邪薬と合わせて飲むのは危険です。抗生物質は風邪のときによく処方されるので、風邪薬と似たように感じますが、細菌などの微生物の成長を阻止することで風邪を治す薬です。一方市販の風邪薬は“風邪の症状を抑える”ということを目的としているため、解熱鎮痛剤と一緒に飲むと同じ成分が配合されていた場合に、成分の過剰摂取による副作用を引き起こしてしまうことがあります。

知らないと怖い注意して使う必要のある薬


一緒に飲んではいけない薬や、飲み物についてはわかりましたが、普段使っている薬でも安易に使うのが危険な場合もあります。下記のような薬は常備薬として持っているという家庭も多いのではないでしょうか。

解熱鎮痛剤


高熱が出た時の熱さましから、歯痛や頭痛などさまざまな痛みまで対応できる解熱鎮痛剤は常備している家庭が多いですよね。かくいう筆者も解熱鎮痛剤だけは必ず常備しており、病院に行くことが難しい場合にはとりあえず解熱鎮痛剤を飲むことがあるのですが、特定の病気が疑われる場合には飲んではいけない場合があるのだそう。

例えばインフルエンザや水疱瘡が疑われる高熱が出ている場合は解熱鎮痛剤(特にアセチルサリチル酸が含まれているもの※)を飲むと、インフルエンザ脳症やライ症候群といった重篤な症状のある病気につながる可能性があります。前述したとおり似た成分が含まれているため、風邪薬を飲ませることも危険です。特に子どもは高い熱が出やすいので病院に行けない真夜中などは少しでも熱を下げようと飲ませてしまいそうですが、解熱鎮痛剤は基本的に病院に行ったあと処方されたものを飲ませた方が安全です。インフルエンザ脳症は大人でも危険がありますので、むやみに自己判断せず高熱が出た場合は病院に行きましょう。
※市販薬ではバファリンシリーズの一部、ケロリンなど

湿布薬


軽く手足をひねってしまったとき、家にあった湿布薬を貼って様子を見たという経験がある方もいると思いますが、実は湿布薬には取り扱いを間違えると怪我をする可能性があるものがあります。特定の成分が含まれたシップでは湿布をつけた状態で紫外線を浴びると、湿布を貼っていた部分が光過敏症という症状でただれてしまい、治ってからも色素沈着して跡が残り続けてしまうことがあるのです。

そのため、こういった危険性のある湿布薬が処方される場合には必ず「サポーターなど紫外線を遮ることのできるものを上からつけてください」という指示がでるのですが、処方された人と違う人が使用したり、処方されてから時間が経っていて注意を忘れてしまっていると、こういった事例が発生するのだそう。“なんだか痛いからとりあえず冷やしておこう”という時には活躍してくれる湿布薬ですが、誤用を防止するためにも正しい使用方法で使いましょう。

胃薬


元々胃が弱い方は外食したりアルコールを摂取するときに、胃痛や吐き気を防止するために胃薬を事前に飲んでおくことがあると思いますが、胃薬も利用には注意が必要です。胃酸が過剰にでるのを抑えるタイプの胃薬は、頻繁に飲んでいると胃酸が抑えられた状態が慢性化してしまいます。そうすると胃に入ってきた細菌やウィルスを胃酸で溶かすことができなくなってしまい、病気にかかりやすくなったりウィルスや細菌が原因で胃潰瘍になる可能性も。そして胃潰瘍による痛みをさらに胃薬で緩和する、という悪循環に陥ってしまうことがあるのだそう。胃薬に限らず、なにかの症状が続いた場合には市販薬を連用することは避け、病院に相談することが一番ですね。

薬は適量を説明書通りに利用していれば基本的には問題ありません。しかし、いくら良い薬でも使い方を誤れば毒にも変わり得ます。病院で処方された薬は医師の説明を守る、市販薬は説明書を守ると同時に長期間の連用は避けて病院を受診する、といったことを徹底して薬が毒とならないよう正しく使いましょう。

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