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住まいのリフォーム用語集

マンション管理費とは?

マンションを購入する際、ローンを組まれる方が多いのではないでしょうか。でも月々のローンを払ったらそれで終わりと思っていませんか? マンションを購入した方はそのマンションの区分所有者となり、管理組合の一員として定期的に管理組合へ管理費用等に関わる費用を負担する義務があるんです! 今回は、そんな管理組合に支払う費用の中の1つである「マンション管理費」について説明します。

管理組合に支払わなければいけない2つのお金

今マンションを購入して住んでいる方は、毎月管理組合にお金を支払っているのではないでしょうか。このマンションに支払っているお金は主に2種類あることが多く、ひとつが「マンション管理費」、もうひとつを「修繕積立金」といいます。「修繕積立金」はマンション共用部の修繕費や大規模修繕工事の際に使用するための積立金として集められていますが、「マンション管理費」とはその名前の通り「マンションを管理するための費用」です。修繕工事費用と混同してしまっている方もいるかもしれませんが、修繕工事はあくまでも建物の設備や建物自体が壊れたところを直す工事のことで、日常的なメンテナンスなどは含まれていません。では管理費は具体的に何に使われているのでしょうか。 ※管理組合所有のマンション敷地内設備や場所のこと 1.管理会社への支払い まずマンションを購入した方にとって身近な支払いとして、管理人や清掃員を手配してくれる管理会社への支払いがあります。国土交通省の調べによると、現在管理組合とマンション管理会社の契約は全体の8割を超えており、ほとんどの管理組合が管理会社と契約していると言えるでしょう。どこまでを管理会社に任せるかは管理組合によりますが、管理人業務や定期清掃などは管理会社に任せている管理組合がほとんどです。仕事をしている方や家事育児で忙しい方が多いマンションでは、平日に業務を行うことが難しいため、日常的な業務は管理会社へ、特定周期でやる修繕工事などは管理組合に委託するという管理の仕方が多いようです。 2.日常的な管理にかかる消耗品や点検・修理の費用 マンションの場合、廊下の電球や清掃用具などの消耗品、大規模修繕工事ほどではない軽微な設備の修理なども管理費で賄います。エレベーターなど法廷点検が必要な設備もありますので、定期点検も欠かせません。ちなみに、清掃の際に使う水道の水や、夜間の廊下照明に使う電気代などの光熱費も管理費ですので、管理費の節約を検討する際にもっとも削減しやすいのは光熱費かもしれません。 3.税金や保険料 マンション管理組合が駐輪場や駐車場の外部貸与で収入を得ている場合、税金を払わなければなりません。管理費を区分所有者から受け取る分には、その収入は非課税ですが、外部へ貸出をした際にお金のやり取りが発生した場合は、消費税が発生します。 また、マンション共用部の火災保険などの保険料も管理費で支払います。どのような保険に加入しているかは管理組合によりますが、火災保険と損害保険に入っていることが多いでしょう。これらの保険に入っていないと、万が一火災が起きた際や建物の不備で怪我をさせた場合に莫大な費用が発生してしまいます。住んでいるマンションがどんな保険に加入しているか確認しておきましょう。 4.その他 上記の項目以外では、居住者間のコミュニティに関する費用も管理費から賄う場合があります。居住者間のコミュニティといっても、趣味の集まりなどは個人負担となり、防災訓練や清掃イベントなどのマンション管理に関わるコミュニティは管理費負担となるなどの違いがあります。 また、どのタイミングでどのような大規模修繕工事を行うか定めた長期修繕計画の見直しの際に、専門家・コンサルタントを雇う費用も管理費から支払います。長期修繕計画の見直しは建物の劣化具合の確認や修繕積立金の金額調整のため、建てられてから5年を目安に行われるのが理想です。専門家の費用が無駄に感じるかもしれませんが、長期修繕計画の見直しは専門家を交えて行わないと、実際の大規模修繕工事にかかる金額と修繕積立金の間の差が大きくなります。そうなると、大規模修繕が始まる直前に費用が足りなくなり、一時金の徴収や銀行への借り入れが必要になり、結果的に区分所有者にとって大きな負担となってしまうのです。

管理費は区分所有者のお金です

管理費に限らずマンションの管理に対してあまり関心がなく、総会の際も委任状にサインをして終わりにしてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、毎月払っているお金は間違いなくあなたのお金であり、「払えと言われて払っている」ではなく自身の資産であるマンションを守るための大切なお金です。自分でもし何か投資をしていたら、そのお金が自分の利益になるように使われているか気になりますよね? マンションの管理費も同様に、払っているお金が自分や区分所有者全体の利益になるように使われているかをちゃんと確認するようにしましょう。総会に出られない場合は、議事録や資料をもらい無駄な使い方や、間違った使い方がされていないか一度チェックしてみるとよいかもしれません。